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【医学部面接】能登半島地震と災害医療|押さえるべきポイントと面接での語り方

    19 January, 2026

    こんにちは!オンライン学習塾 ゴウカライズです!

    2024年1月1日に発生した能登半島地震は、医学部面接で最も問われやすいテーマの一つです。災害医療への関心と、医療者としての視点を持っているかを確認するために出題されます。

    本記事では、能登半島地震について理解しておくべきポイントと、面接での語り方を解説します!


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    能登半島地震とは

    2024年1月1日16時10分、石川県能登半島を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生しました。「令和6年能登半島地震」と命名されたこの地震は、最大震度7を石川県志賀町と輪島市で観測しました。珠洲市、穴水町、能登町など能登半島北部を中心に甚大な被害をもたらしました。

    被害の規模は極めて深刻でした。石川県の公表資料によると、死者数は集計時点により増減しますが、600人を超える規模となっています。そのうち災害関連死が半数以上を占めているのが特徴です。

    負傷者は1,000人以上、住宅被害も甚大です。内閣府(消防庁情報)によると、2024年6月25日時点で全壊8,408棟・半壊21,296棟(計29,704棟)と報告されています。

    特に輪島市の朝市通り周辺では大規模火災が発生し、約240棟が焼損して壊滅的な被害を受けました。

    津波も観測されました。輪島港では地震発生後、1メートルを超える津波が押し寄せました。高齢者の多い地域では避難に時間がかかり、避難途中で津波に巻き込まれた方もいました。

    元日という特殊なタイミングで発生したことも、対応を複雑にしました。多くの人々が帰省中であり、普段と異なる場所で被災。医療機関も年末年始の休診体制で、スタッフの招集に時間を要しました。

    また、正月休みで帰省していた医療従事者の中には、自らも被災しながら現地で医療活動に当たった方もいました。

    なぜ医学部面接で問われるのか

    能登半島地震は、以下の点で「医療問題」として重要な教訓を含んでいます。

    まず、「地理的孤立」の問題です。能登半島は「陸続きの孤立地帯」とも呼ばれる地理的条件を持っています。能登半島は南西から北東に細長く伸び、全体としておよそ100km規模の地形です。

    しかし、主要なアクセス道路は限られており、今回の地震では幹線道路が各所で寸断されました。

    特に深刻だったのは、国道470号(能越自動車道)・のと里山海道など主要ルートの被害です。

    被災後は通行止め区間が生じ、救援物資の搬入、救急車両のアクセス、そしてDMATなどの医療支援チームの現地入りに大きな支障をきたしました。

    次に、「災害拠点病院の被災」という想定外の事態です。災害拠点病院とは、災害時に地域の医療救護活動の拠点となる病院のことです。通常は災害時にも機能を維持し、被災者の受け入れや他地域への搬送調整を行います。

    しかし、今回の地震では市立輪島病院自体が被災するという事態が発生しました。建物やライフラインに被害を受け、入院患者が約100人規模となる中で、通常の院内対応だけでは難しい局面が生じました。

    本来「支援する側」であるはずの病院が「支援を必要とする側」になったのです。「災害拠点病院は無事」という前提が崩れたとき、バックアップ体制をどう構築するか。今後の課題として議論されています。

    そして、「慢性疾患患者への対応」です。今回の災害で特に深刻だったのが、人工透析を必要とする患者さんへの対応です。透析患者は週に3回程度、数時間にわたる透析治療を受ける必要があり、治療が滞ると生命に関わります。

    能登半島北部には複数の透析施設がありましたが、地震によりほとんどが機能停止に陥りました。

    透析装置自体の損傷、水道・電気の寸断、透析液の確保困難などが原因です。支援透析の調整が行われ、被災から3日以内に透析を受けられた患者が377人規模といった報告もあります。道路事情の悪化が調整の難しさを増幅させました。

    DMATとは何か

    DMAT(Disaster Medical Assistance Team:災害派遣医療チーム)は、大規模災害時に被災地へ迅速に駆けつけ、急性期(おおむね48時間以内)の医療活動を行う専門チームです。医師、看護師、業務調整員(ロジスティクス担当)で構成され、全国の災害拠点病院に配置されています。

    DMATの主な役割は以下の通りです。被災地内での医療支援(トリアージ、応急処置、搬送判断)、広域医療搬送の調整(被災地外の病院への患者搬送)、そして災害拠点病院の支援です。1995年の阪神・淡路大震災を教訓に創設され、以降、東日本大震災、熊本地震など数々の災害で活動してきました。

    今回の能登半島地震では、発災当日からDMATの派遣が開始されました。しかし、道路寸断により陸路での現地入りが困難なチームも多く、一部はヘリコプターで輸送されました。活動場所の確保も課題となり、被災した病院では診療スペースの確保すら難しい状況でした。

    面接では「DMATとは何か説明してください」と問われることがあります。一言で言えば「大規模災害時に被災地へ駆けつける医療チーム」と答えられるようにしておきましょう。

    災害関連死とは

    災害関連死とは、地震や津波などの直接的な被害ではなく、避難生活の長期化や医療体制の崩壊により、持病の悪化や体調不良で亡くなるケースを指します。

    また、この地震では「災害関連死」が多い点も重要です。石川県の公表(2025年10月9日時点)では、死者659人のうち災害関連死は431人で、半数を上回っています。

    避難所では以下のような問題が発生しました。まず、過密状態。多くの避難所が定員を超え、プライバシーの確保が困難に。ストレスによる体調悪化、睡眠障害が多発しました。

    次に、衛生環境の悪化。断水によりトイレが使用困難となり、感染症のリスクが増大しました。避難所では、過密や断水などの影響で感染症(インフルエンザ、新型コロナなど)が広がりやすく、発症が報じられました。

    そして、低体温症リスク。真冬の避難所では暖房が十分でなく、特に高齢者は体温維持が難しくなりました。エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)も懸念されました。狭い場所で長時間同じ姿勢でいることにより、血栓ができやすくなります。

    これらの災害関連死を防ぐため、保健師やDMATによる巡回診療、避難所の環境改善(段ボールベッドの導入など)、早期の二次避難(旅館やホテルへの移動)が推進されました。

    高齢化地域での災害

    能登地域は高齢化率が高い自治体が多く、40%を超えるところも珍しくありません。たとえば輪島市は(資料の時点で)高齢化率が約48%とされており、高齢者の避難や慢性疾患管理が大きな課題になりました。こうした「災害弱者」への対応は大きな課題でした。

    高齢者は避難そのものが困難なケースがあります。足腰が弱く、迅速な避難ができない。避難所までの道のりが遠い。情報が届かない(スマートフォンを持っていない、防災無線が聞こえない)。このような理由から逃げ遅れるケースが報告されました。

    避難後も課題は続きます。慢性疾患(高血圧、糖尿病など)の薬が手に入らない。かかりつけ医と連絡が取れない。認知症の方が環境変化により症状が悪化する。要介護者の介護を担うスタッフが不足する。これらの問題が複合的に発生しました。

    面接での答え方のポイント

    「最近気になったニュースは何ですか?」と聞かれた場合、能登半島地震を挙げることができます。その際、以下の点を意識しましょう。

    1. 単なる感想で終わらせない:「大変な災害でした」だけではなく、具体的な医療課題に言及する
    2. DMATなど専門用語を説明できる:「DMATという災害派遣医療チームが出動しました」と一言添える
    3. 慢性疾患患者への視点を持つ:透析患者の搬送など、急性期だけでない課題を語れる
    4. 自分との関連を示す:地域医療志望なら「へき地や半島部の医療体制の脆弱さ」に言及

    避けるべきは、「被災者がかわいそう」という感情論だけで終わること。医療者としての視点を示すことが求められます。

    今後の災害医療への示唆

    能登半島地震は、日本の災害医療体制に多くの教訓を残しました。

    第一に、「地理的孤立」への備えの重要性です。半島部、離島、中山間地域など、アクセスが限られる地域への支援ルートを複数確保する必要があります。

    第二に、災害拠点病院のレジリエンス(復元力)強化です。病院自体が被災した場合のバックアップ計画、医療機器や医薬品の分散備蓄などが求められます。

    第三に、慢性期医療への対応です。災害医療はこれまで急性期(救命)に重点が置かれてきましたが、透析や持病管理など慢性期医療の継続も生死に関わることが改めて認識されました。

    第四に、災害関連死の予防です。避難所の環境改善、早期の二次避難、保健・医療・福祉の連携強化が必要です。

    面接での回答例

    「最近気になっているニュースは何ですか?」と聞かれた場合の模範回答を紹介します。

    「私が最近関心を持ったのは、2024年1月の令和6年能登半島地震における災害医療の対応についてです。
    ㅤㅤ
    この地震では、半島という地理的条件によりアクセス道路が寸断され、DMATをはじめとする支援チームの現地入りが困難となりました。また、災害拠点病院である市立輪島病院自体が被災し、入院患者の広域搬送が必要になるという想定外の事態も発生しました。
    ㅤㅤ
    特に印象的だったのは、透析患者さんへの対応です。被災から3日以内に377人規模が支援透析を受けることになりましたが、単に医療を届けるだけでなく、住み慣れた土地を離れる精神的なケアも必要だったと聞いています。
    ㅤㅤ
    さらに、避難所では災害関連死が多く発生し、死者の半数以上がこれに該当しています。これは、災害医療が急性期の救命だけでなく、慢性期の医療継続や避難所での健康管理も含む幅広い取り組みであることを示していると思います。」

    この回答のポイントは、(1)具体的な視点を複数盛り込んでいる、(2)問題の構造を把握していることが伝わる、(3)患者さん全体を見る視点を示している、(4)自分なりの視点を加えている、という4点です。


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    本記事では「模範回答」をご紹介しましたが、完全版PDFでは以下も収録しています:

    • 知識が足りない場合の乗り切り回答:テーマをよく知らなくても、印象を落とさずに答えるパターン
    • 深掘り質問への対応:「DMATで働きたいですか?」などの追加質問への切り返し方
    • 回答解説:なぜその回答が評価されるのか、避けるべきNGパターンを詳しく解説

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