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麻布大学学校推薦型選抜 小論文対策① 2023を題材に

4 November, 2025

麻布大学獣医学部を目指す受験生の皆さん、こんにちは!

小論文対策、順調に進んでいますか? 「何を書けばいいのか分からない」「どうすれば評価される答案になるの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、麻布大学獣医学部の2023年度学校推薦型選抜で実際に出題された小論文の問題を使い、「合格に近づく答案」と「残念な答案」の違いを分かりやすく解説していきます。

過去問演習は、大学がどんな学生を求めているかを知る絶好の機会です。この記事を通して、麻布大学獣医学部が求める思考力や表現力を掴み、自信を持って本番に臨めるようになりましょう!


2023年度 学校推薦型選抜麻布大学獣医学科 小論文問題


まずは、実際の入試問題を見てみましょう。



問 次の文書を読んで、設問に答えなさい。


道路脇に飼育していた犬9匹を捨てたとして、福岡県警は9月29日、動物の愛護及び管理に関する法律違反(遺棄)容疑で、北九州市の○○○○○○○○○と○○○○○○○○を逮捕した。いずれも容疑を認めているという。


逮捕容疑は7月14日午後2時50分~11時ごろ、同県宗像市の県道脇にミニチュアダックスフント9匹を遺棄した疑い。


県警によると、両容疑者は18年前から犬を飼い始めたといい、避妊手術などはしていなかった。 5月には自宅のアパート一室で50匹を飼育し、鳴き声や臭いに苦情が寄せられていた。 県警は多頭飼育崩壊が遺棄の原因とみている。


県内では今回の9匹を含め、53匹のミニチュアダックスフントが保護されており、県警は関連を調べている。


(2022年10月9日付け JIJLCOM「ミニチュアダックス9匹遺棄容疑 50匹飼育の夫婦逮捕一福岡」より一部改変して引用)



設問

あなたの身近な「動物の愛護及び管理に関する法律」に関することがらについて簡単に記述しなさい。次に、上述の記事に対するあなたの意見とこのようなことを防ぐためにあなたが考える獣医師が行う行動について、記述しなさい。(800字以内)




問題のポイント解説


この問題は、単に文章を読んで感想を書く問題ではありません。設問で3つのことが求められています。

  1. 身近な「動物愛護管理法」に関する記述
  2. 記事に対する意見
  3. 問題を防ぐための「獣医師の行動」

800字という制限の中で、これら3つの要素をバランス良く、かつ論理的に関連付けて述べることが重要です。

  • ポイント1:多角的な視点 動物が「かわいそう」、飼い主が「ひどい」という感情論だけで終わってはいけません。なぜこのような事件が起きたのか、記事から読み取れる背景(避妊手術の欠如、50匹という数の異常さ、近隣からの苦情) を踏まえ、飼い主側、動物側、社会側の視点から冷静に分析し、意見を述べましょう。
  • ポイント2:獣医師としての当事者意識 「獣医師が何をすべきか」という問いに対して、具体的で実現可能な行動を提案できるかが評価の分かれ目です。「飼い主を指導する」「啓発活動を行う」といった抽象的な表現だけでなく、「誰が、どこで、どのように」行動するのかを明確に示しましょう。臨床獣医師、公衆衛生獣医師など、様々な獣医師の立場から考えることで、より深みのある答案になります。
  • ポイント3:構成力 設問で求められている順番通りに書くのが最も分かりやすい構成です。「①身近な事例 → ②記事への意見 → ③獣医師の行動」という流れを意識し、一貫性のある文章を作成しましょう。

では、これらのポイントを踏まえて、具体的な答案例を見ていきましょう。


ダメな答案例(どこがダメか考えながら読んでみよう!)


私はこの記事を読んで、人間の身勝手さによって動物が犠牲になることに強い憤りを感じた。9匹もの犬を捨てるなんて、飼い主として絶対に許されない行為だ。かわいそうで涙が出る。

私の近所にも、野良猫に無責任に餌をあげる人がいる。これも動物愛護管理法に反する行為だと思う。かわいいからという理由だけで、その後のことを考えないのは問題だ。

このような悲しい事件を防ぐために、獣医師はもっと積極的に飼い主指導を行うべきだ。ペットを飼うことの責任の重さを伝え、避妊去勢手術の重要性を訴えなければならない。また、行政と連携して、多頭飼育で困っている人がいないかパトロールすることも必要だろう。獣医師は動物の命を守る最後の砦として、強い意志を持って行動することが求められる。動物を捨てる人がいなくなる社会を目指すべきだ。

【ダメなポイント】

  • 感情論が中心】:「憤りを感じた」「かわいそう」といった感情表現に終始し、客観的な分析ができていません。
  • **設問の順番を無視】:**冒頭でいきなり記事への意見を述べ、その後に身近な事例を書いており、構成が分かりにくいです。
  • 獣医師の行動が抽象的】:「飼い主指導を行うべき」「パトロールすることも必要」など、具体性に欠けます。誰が、どのように行うのかが見えません。
  • **文字数が不足】:**全体のボリュームが少なく、各項目に対する掘り下げが浅い印象を与えます。


良い答案例(構成や具体性に注目!)


私の身近には、マイクロチップの装着義務化という「動物の愛護及び管理に関する法律」に関わる変化がある。私が飼育している犬を動物病院に連れて行った際、獣医師からマイクロチップの役割について説明を受けた。災害時や脱走時に飼い主の元へ戻れる可能性が高まるだけでなく、安易な遺棄の防止にも繋がる重要な制度だと実感した。

次に、記事の事件について、私は動物への遺棄という行為は断じて許されないと考える。しかし、単に飼い主を非難するだけでは問題の根本解決には至らない。記事からは、18年前から飼い始め、避妊手術をせず50匹にまで増え、鳴き声や臭いで苦情が出ていたという経緯が読み取れる。これは、飼い主が経済的困窮や知識不足、あるいは精神的な問題を抱え、誰にも相談できずに孤立した結果起きた「多頭飼育崩壊」の典型例だ。社会全体で取り組むべき福祉の問題でもあると考える。

このような問題を防ぐため、獣医師には多角的な役割が求められる。まず臨床獣医師として、日々の診察の中で飼い主の状況を注意深く観察し、多頭飼育崩壊の兆候を早期に察知することが重要だ。例えば、避妊去勢手術に経済的な躊躇が見られる飼い主には、自治体の助成金制度を案内する。また、待合室に行政の相談窓口や動物愛護団体の連絡先を明記したパンフレットを設置し、飼い主が気軽に情報を得られる環境を整えるべきだ。さらに、獣医師は動物医療の専門家として、問題を抱える飼い主と行政の福祉担当部署や保健所、NPO法人などを繋ぐ「ハブ」としての役割を担うことができる。動物の命を救うことはもちろん、その背景にある飼い主の孤立という問題にも目を向け、社会的な連携を促すことこそ、現代の獣医師がとるべき行動だと私は考える。

【良いポイント】

  • 設問に忠実な構成】:「①身近な事例(マイクロチップ)→②記事への意見(多角的な分析)→③獣医師の行動(具体的提案)」という流れで、非常に論理的です。
  • **客観的な分析】:**記事の内容 を正確に引用し、背景にある「多頭飼育崩壊」という社会問題として捉えられています。
  • 獣医師の行動が具体的】:「臨床獣医師」という立場を明確にし、「パンフレットの活用」「関係機関へのハブ役」など、具体的で実現可能な行動を複数提案できています。
  • **獣医師への深い理解】:**動物を治療するだけでなく、飼い主のケアや社会との連携といった、獣医師の幅広い役割を理解していることが伝わります。


まとめ


いかがでしたか? 良い答案は、以下の3つの要素を満たしています。

  1. 課題を正確に読み取り、多角的に分析する力
  2. 専門家(獣医師)の立場で、具体的・現実的な解決策を考える力
  3. 考えを分かりやすく、論理的に伝える構成力

麻布大学獣医学部は、ただ動物が好きなだけでなく、動物を取り巻く社会問題に関心を持ち、科学的根拠に基づいて解決策を考えられる人材を求めています。

日頃から動物に関するニュースにアンテナを張り、「自分ならどう考えるか」「獣医師として何ができるか」をシミュレーションする習慣をつけましょう。それが、合格を掴むための何よりの対策になります。

頑張ってください!

あなたの「獣医師になりたい」という強い意志を、確かな合格へと結びつける。それがゴウカライズVETの使命です。 まずは公式サイトから、お気軽にお問い合わせください。

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