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北大獣医学部が戦う「見えない敵」!人獣共通感染症研究の最前線を訪ねて
こんにちは!オンライン学習塾 ゴウカライズです!
「将来は動物の研究者になりたい」「科学の力で社会に貢献したい」そんな大きな夢を持つあなたへ。この記事は、単なる獣医学部の紹介ではありません。私たちの世界を脅かすパンデミックとの戦いの最前線、北海道大学獣医学部が誇る「人獣共通感染症研究」の、スリリングで知的な世界への招待状です。新型コロナウイルスが世界を一変させた今、この研究分野の重要性は誰もが知るところ。北大が、その世界的な拠点の一つであることを知っていましたか?この記事を読めば、獣医師という仕事のもう一つの顔、すなわち「科学者」としての壮大な使命と、北大で学ぶことの本当の価値が見えてくるはずです!
僕らの世界を脅かす「見えない敵」 - 人獣共通感染症とは?
まず、「人獣共通感染症(じんじゅうきょうつうかんせんしょう)」、またの名を「ズーノーシス」という言葉を知っていますか?これは、動物から人へ、そして人から動物へと、種を超えて感染する病気の総称です。実は、私たちの知る感染症の多くがこれにあたります。
記憶に新しい新型コロナウイルス感染症(COVID-19)も、元々はコウモリなどが持つウイルスが、何らかの形で人に感染するようになったと考えられています。他にも、毎年のように流行するインフルエンザ、致死率が非常に高い狂犬病やエボラ出血熱など、その脅威は計り知れません。新しく見つかる人の感染症のうち、実に75%が動物に由来するとも言われているのです。
では、なぜ今、これほどまでに人獣共通感染症が問題になっているのでしょうか。その背景には、私たちの現代社会そのものが抱える課題があります。
- グローバル化: 人やモノが飛行機で瞬時に世界中を移動する現代、一つの場所で発生した感染症は、あっという間に世界中に広がります(パンデミック)。
- 環境破壊: 森林伐採などによって、これまで人間と接点のなかった野生動物との距離が縮まり、彼らが持つ未知のウイルスに接触する機会が増えています。
- 気候変動: 地球温暖化によって、病原体を運ぶ蚊やダニなどの生息域が拡大し、これまで安全だった地域にも感染症のリスクが迫っています。
これらの問題は、もはや人間の医療だけ、あるいは獣医療だけで解決できるものではありません。そこで重要になるのが、「One Health(ワンヘルス)」という考え方です。これは、「人の健康」「動物の健康」「環境の健全性」を一つのものとして捉え、様々な分野の専門家が協力して地球全体の健康を守っていこうというアプローチ。北大獣医学部が目指す研究は、まさにこのワンヘルスの理念を体現しているのです。
世界を救う知の砦 - 北大「人獣共通感染症国際共同研究所」に潜入!
このワンヘルスの理念を実践し、人獣共通感染症の制圧という壮大なミッションに挑むため、北大には日本の頭脳が集結した特別な研究機関があります。それが「人獣共通感染症国際共同研究所(ICGZ)」 です。
この研究所の最大の特徴は、その「学際性」と「国際性」 にあります。獣医師や医師はもちろん、薬学、農学、工学、理学、情報科学といった、全く異なる分野のプロフェッショナルたちが、一つの目標のために集結しています。例えば、ウイルスを解析する専門家、ワクチンを開発する専門家、感染拡大をシミュレーションする数学の専門家が、同じテーブルで議論を重ねる。こうした分野の垣根を越えた協力体制こそが、複雑な感染症の問題を解決する鍵となるのです。
さらに、「国際共同研究所」の名前の通り、ここは世界中に開かれた研究拠点。アメリカ、イギリス、ザンビア、フィリピンなど、世界各国の大学や研究機関と強力なネットワークを築き、日々、情報やサンプルを交換しながら共同研究を進めています。まさに、人獣共通感染症と戦うための「世界連合軍の司令塔」のような場所なのです。
この研究所の活動は、大きく三つの柱に分けられます。
- 敵を知る(疫学調査・基礎研究): ウイルスがどこに潜み、どう広がるのかを徹底的に調査する。
- 武器を作る(診断・治療・予防法の開発): 感染を素早く見つけ、治し、防ぐための技術を開発する。
- 仲間を育てる(教育・人材育成): 次の世代を担う感染症研究の専門家を世界中に送り出す。
最前線の研究室をバーチャル訪問!未来のパンデミックを防ぐ戦い
では、実際に研究所ではどんなスリリングな研究が行われているのでしょうか?未来の研究者を目指すあなたのために、いくつかの研究室をバーチャル訪問してみましょう!
File 1:インフルエンザウイルス - 渡り鳥が運ぶ「空からの脅威」を追え!
私たちの身近な感染症であるインフルエンザ。しかし、その背後には常に「新型インフルエンザ」出現の脅威が潜んでいます。特に、鳥の間で広がる鳥インフルエンザウイルスが人に感染するよう変異した時、世界的なパンデミックが起こる危険性が指摘されています。
北大の迫田義博教授らの研究グループは、この鳥インフルエンザ研究の世界的権威です。特に注目しているのが、ウイルスを運ぶ「渡り鳥」 の存在。毎年、何万キロも旅をする渡り鳥は、ウイルスを大陸から大陸へと運ぶ「運び屋」の役割を果たしています。多くの渡り鳥が飛来する北海道は、その動きを監視する上で、世界的に見ても極めて重要な場所なのです。
2022年、この研究室は日本中を驚かせる発見をしました。北海道のキタキツネやタヌキといった野生哺乳類から、高病原性鳥インフルエンザウイルスを国内で初めて分離したのです。これは、ウイルスに感染した鳥をキツネが捕食するなどして、ウイルスが鳥類から哺乳類へと「種の壁」を越えた ことを示す衝撃的な証拠でした。この発見は、ウイルスが人間に適応する一歩手前の危険な状態を捉えたものかもしれず、その後の防疫対策に大きな警鐘を鳴らしました。
さらに、この研究室の活動は、動物の命を直接救うことにも繋がっています。ウイルスに感染し、瀕死の状態だった絶滅危惧種のオジロワシを、なんと人間用のインフルエンザ治療薬を使って回復させたのです。これは、基礎研究の知見が、野生動物の保護という実践的な活動に直接結びついた、まさにワンヘルスを象徴する成果と言えるでしょう。
File 2:ダニ媒介性感染症 - 足元に潜む静かなる脅威を暴け!
次に訪れるのは、私たちの足元に潜む脅威と戦う研究室です。近年、キャンプやハイキングなどで山野に入った人がマダニに咬まれて重い感染症にかかる事例が増えています。
2024年6月には、ついに札幌市内でも「ダニ媒介性脳炎(TBE)」の患者が国内で6例目に確認され、大きなニュースとなりました。このウイルスは脳に深刻なダメージを与える可能性があり、有効な治療法はまだありません。また、西日本を中心に広がるSFTS(重症熱性血小板減少症候群) は、致死率が10〜30%と非常に危険なダニ媒介感染症です。
北大の感染症学教室や寄生虫学教室では、こうしたダニが運ぶ病原体の研究が進められています。彼らのアプローチは非常にユニーク。例えば、「ダニの唾液」に含まれる物質が、動物の免疫力を巧みに抑え込み、ウイルスが感染しやすくなるメカニズムを解明しました。この発見は、免疫の仕組みを利用した新しい「抗ダニワクチン」 の開発に繋がるかもしれません。
また、最新の遺伝子解析技術を使い、マダニのお腹の中にいる無数の微生物(マイクロバイオーム) を丸ごと解析する研究も行われています。もし、ダニの生存に不可欠な特定の細菌を見つけることができれば、その細菌だけをターゲットにすることで、環境に優しい新しいダニ駆除法が開発できるかもしれないのです。気候変動でダニの生息域がどんどん北上している今、こうした基礎研究が未来の私たちを守るための重要な布石となります。
君も未来の研究者に!北大で拓くキャリアパス
このような最先端の研究の世界に、どうすれば足を踏み入れることができるのでしょうか。北大獣医学部では、学部生のうちから研究に触れる機会が豊富に用意されています。5年次から始まる卒業研究では、希望する研究室に所属し、約2年間、自分の研究テーマに没頭します。これが、研究者としてのキャリアの輝かしい第一歩です。
そして、本格的に研究者の道を目指す学生の多くは、学部卒業後に大学院へと進学します。北大には、次世代の感染症研究のリーダーを育成するための特別な博士課程「One Healthフロンティア卓越大学院プログラム」 も設置されており、世界レベルの研究者になるための最高の教育環境が整っています。
獣医学部の研究室を巣立った卒業生たちは、国内外の様々な場所で活躍しています。
- 大学や研究機関の教員・研究員(例:国立感染症研究所)
- 製薬会社や食品メーカーの開発・研究職
- 国の機関で働く専門家(例:農林水産省、厚生労働省)
- 国際機関の職員(例:WHO、FAO、OIE)
特に、獣医師免許を持つ科学者「Veterinarian-Scientist(ベテリナリアン・サイエンティスト)」 は、動物の体の仕組みや病気のことを深く理解しているため、臨床現場と基礎研究の橋渡し役として、世界中で非常に高く評価されています。
まとめ
今回訪れた北大獣医学部の研究室は、まさに人類の未来を賭けた壮大な戦いの最前線でした。彼らは、動物の病気を治すだけでなく、その先にある「人の健康」、そして「地球環境の健全性」までを見据えています。北大獣医学部で学ぶということは、単に獣医師になるための知識を得るだけでなく、科学の力で社会が抱える大きな課題に挑戦する「科学者」としての視点を手に入れることなのです。
もしあなたの胸の中に、まだ誰も知らないことを解き明かしたいという「知的好奇心」と、科学の力で世界をより良い場所にしたいという「情熱」があるのなら、研究者という道は、あなたの可能性を無限に広げてくれるはずです。北大獣医学部の扉の先には、その夢を叶えるための、広大で刺激的な世界が待っています。
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