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【母関数マスター講座 第3回】硬貨の支払い方法〜「使わない硬貨」の表現と展開〜

    29 March, 2026

    前回(第2回)は、サイコロの「目の数」を $${x}$$ の次数に対応させることで、複数のサイコロの「目の和」を多項式の掛け算として自動計算する手法を学びました。

    今回は、入試問題や網羅系参考書で頻出の「硬貨の支払い方法」を題材にします。サイコロとは少し違う「使わない硬貨がある」「金額が異なる」という条件を、母関数でどのように処理するのかを見ていきましょう。

    1. 金額を「次数」に、枚数制限を「項の長さ」にする

    次の標準的な問題を考えてみます。

    【問題】
    10円玉が5枚、50円玉が2枚、100円玉が1枚ある。これらの一部または全部を使って、ちょうど150円を支払う方法は何通りあるか?

    通常の解法では、「100円玉を使う場合・使わない場合」で大きく場合分けし、さらに「50円玉の枚数」で細かく分けていく樹形図的な思考が求められます。しかし、母関数を使えばこれを一つの数式に丸投げできます。

    ポイントは以下の2点です。
    ・硬貨の「金額」を $${x}$$ の次数(右肩の数字)にする。
    ・硬貨を「0枚使う(つまり使わない)」状態を $${x^0 = 1}$$ として必ず式に含める。

    このルールに従って、各硬貨の「運命」を多項式に翻訳します。

    ・10円玉(5枚まで)の多項式: $${1 + x^{10} + x^{20} + x^{30} + x^{40} + x^{50}}$$
    ・50円玉(2枚まで)の多項式: $${1 + x^{50} + x^{100}}$$
    ・100円玉(1枚まで)の多項式: $${1 + x^{100}}$$

    これらをすべて掛け合わせたものが、今回の支払いを網羅する全自動マシーンとなります。

    $$
    \begin{aligned}
    f(x) = (1 + x^{10} + \cdots + x^{50})(1 + x^{50} + x^{100})(1 + x^{100}) \tag{①}
    \end{aligned}
    $$

    2. ターゲットの次数だけを狙い撃ちする

    私たちは「ちょうど150円」になる組み合わせが知りたいので、①の式をすべて展開する必要はありません。①を展開したときに作られる $${x^{150}}$$ の係数だけを調べればよいのです。

    多項式の展開の基本原理「各カッコから1つずつ選んで掛ける」に従って、後ろの金額の大きいカッコからターゲットを絞り込んでいきます。

    【ケースA】100円玉のカッコから $${x^{100}}$$ を選んだ場合
    残り50円を作ればよいので、50円玉と10円玉のカッコから合わせて $${x^{50}}$$ を作ります。

    $$
    \begin{aligned}
    &(\text{50円玉から } x^{50}) \times (\text{10円玉から } 1) = x^{50} \\
    &(\text{50円玉から } 1) \times (\text{10円玉から } x^{50}) = x^{50} \tag{②}
    \end{aligned}
    $$

    ②より、このケースでは $${1 + 1 = 2}$$ 通りの選び方があります。

    【ケースB】100円玉のカッコから $${1}$$ (0円)を選んだ場合
    残り150円をすべて50円玉と10円玉で作る必要があります。
    しかし、50円玉の最大は $${x^{100}}$$ 、10円玉の最大は $${x^{50}}$$ です。

    $$
    \begin{aligned}
    (\text{50円玉から } x^{100}) \times (\text{10円玉から } x^{50}) = x^{150} \tag{③}
    \end{aligned}
    $$

    ③より、両方とも最大枚数を選ぶこの1通りしか存在しません。

    したがって、ケースAの2通りとケースBの1通りを足して、答えは「3通り」であると即座に求まります。

    まとめ

    硬貨の支払い問題では、「使わない(0円)」を $${1}$$ と置き、それぞれの硬貨が作れる金額の限界までを多項式にすることで、頭の中のモヤモヤとした場合分けを「数式から特定の項を拾い上げる」という視覚的でシステマチックな作業に変換できます。数え漏らしを防ぐ最強の検算ツールとしても機能します。

    次回、第4回では「5枚まで」のような枚数制限を取り払い、「制限なし」になったときに式がどのように進化するのか(方程式の整数解)を解説します。


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