着眼点
添字が偶数か奇数かによって、使う漸化式が変わる。 (1) は求めたい項の添字を小さくする向きに式をたどり、初期値まで戻ればよい。
(2) では、漸化式を繰り返し代入したとき、3の累乗にどの係数が付くかに注目しよう。 (3) は各項を一つずつ求めるより、添字を2の累乗ごとの区間に分けて、その区間の和を考える。 偶数の項と次の奇数の項を組にすると、一つ前の区間の和との関係を作ることができる。
解答・補足
(1) 与えられた漸化式
および初期条件 に従い,順次値を求める。
まず, を求める。 であるから,
ここで は, より
したがって,
次に, を求める。 であるから,
ここで は, より
さらに は, より
よって,
したがって,
(2) の値を を用いて表すことを考える。漸化式より,奇数の項については
が成り立つ。ここで とおくと, となるので,
となる。次に, について考える。 は偶数であるから,漸化式の偶数の項の規則
を繰り返し適用できる。
これらを に順次代入していく。
ここで,最後の項2は とみなせる。よって,
これを の形と比較すると,係数 は以下のようになる。
- のとき,
- のとき,
- のとき,
なお, のときは となり,中間項 は存在しないが,上記の規則 と矛盾しない。
(3) 求める和を とおく。自然数 の2進数表記の桁数に着目し,群に分けて和を計算する。第 群を を満たす自然数 の集合とし,その和を とする。
このとき,求める和 は
である。
まず を求める。範囲は 即ち のみである。
次に のとき, の漸化式を導く。区間 に含まれる整数 は, または (ただし )の形で表せる。よって,
右辺のシグマの中身 は,定義より そのものである。また,定数3を足す回数(項数)は である。したがって,次の漸化式が得られる。
この漸化式を解く。両辺を で割ると,
数列 は,初項 ,公比3の等比数列の形に近い。特性方程式 を解くと となるので
よって,
これは のとき となり成立する。
最後に総和 を計算する。
補足
(3) の考え方を視覚的に理解するために,数列 の生成規則を木構造で表すと以下のようになります。各深さにあるノードの総和が に対応します。
図のように,深さ の層には 個の項があり,それぞれの項 から次の層の が生成されます。この親子関係における和の変化()を利用することで,層ごとの和 の漸化式を立てることができます。
講評
通常の隣り合う項の漸化式とは、添字の変化の仕方が異なる。 小さい項を実際に求めて規則を確認し、その計算を一般の添字へ広げる流れを押さえたい。
和を求める設問では、各項の一般式を先に完成させる必要はない。 規則に合う区間へ分け、区間の和そのものの漸化式を作ることができる。 復習では、区間の端と項数、初期値を正しく数えられているかを確かめよう。

問題データ