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【解答・解説】2026年 麻布大学 獣医学科 第Ⅰ期B日程 数学 第3問

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3

有理数からなる数列 {an}, {bn}\{a_n\},\ \{b_n\}

(1+52)n=an+bn5\left(\frac{1+\sqrt5}{2}\right)^n=a_n+b_n\sqrt5

によって定める。次の問いに答えよ。

(1)an+1, bn+1a_{n+1},\ b_{n+1}an, bna_n,\ b_n を用いて表すと,

an+1=an+bn,bn+1=an+bn\begin{aligned} a_{n+1}&=\frac{\boxed{\text{ナ}}}{\boxed{\text{ニ}}}a_n+\frac{\boxed{\text{ヌ}}}{\boxed{\text{ネ}}}b_n,\\ b_{n+1}&=\frac{\boxed{\text{ノ}}}{\boxed{\text{ハ}}}a_n+\frac{\boxed{\text{ヒ}}}{\boxed{\text{フ}}}b_n \end{aligned}

である。また,an25bn2=(ヘホ)na_n^2-5b_n^2=\left(\boxed{\text{ヘホ}}\right)^n である。

(2)cn=anbn5c_n=a_n-b_n\sqrt5 とするとき,数列 {cn}\{c_n\} の一般項は

cn=()nc_n=\left(\frac{\boxed{\text{マ}}-\sqrt{\boxed{\text{ミ}}}}{\boxed{\text{ム}}}\right)^n

である。

(3)数列 {an}, {bn}\{a_n\},\ \{b_n\} の一般項は

an=n+1{(+)n+()n},bn=nレロ{(+)n()n}\begin{aligned} a_n&=\frac{\boxed{\text{メ}}}{\boxed{\text{モ}}^{n+1}}\Bigl\{\left(\boxed{\text{ヤ}}+\sqrt{\boxed{\text{ユ}}}\right)^n\\ &\qquad\qquad+\left(\boxed{\text{ヨ}}-\sqrt{\boxed{\text{ラ}}}\right)^n\Bigr\},\\[6pt] b_n&=\frac{\sqrt{\boxed{\text{リ}}}}{\boxed{\text{ル}}^n\cdot\boxed{\text{レロ}}}\Bigl\{\left(\boxed{\text{ヤ}}+\sqrt{\boxed{\text{ユ}}}\right)^n\\ &\qquad\qquad-\left(\boxed{\text{ヨ}}-\sqrt{\boxed{\text{ラ}}}\right)^n\Bigr\} \end{aligned}

である。

重要知識と着眼点

(1)一つ先の項を作り、二つの部分を比べる

有理数部分と無理数部分の比較

A, B, C, DA,\ B,\ C,\ D が有理数で、d\sqrt d が無理数のとき、

A+Bd=C+DdA+B\sqrt d=C+D\sqrt d

ならば A=C, B=DA=C,\ B=DBDB\ne D とすると d=CABD\sqrt d=\dfrac{C-A}{B-D} が有理数になり、矛盾する。

n+1n+1 乗は、nn 乗に 1+52\dfrac{1+\sqrt5}{2} を掛けたものです。 そこで (an+bn5)1+52(a_n+b_n\sqrt5)\dfrac{1+\sqrt5}{2} を展開し、「有理数の部分」と「5\sqrt5 の係数」に分けます。 問題文に「有理数からなる数列 {an}, {bn}\{a_n\},\ \{b_n\}」とあるため、それぞれを an+1, bn+1a_{n+1},\ b_{n+1} と比較できます。

等比数列の一般項と和

初項 aa、公比 r0r\ne0 の等比数列について、

an=arn1.a_n=ar^{n-1}.
  1. r1r\ne1Sn=a+ar++arn1=a(1rn)1rS_n=a+ar+\cdots+ar^{n-1}=\dfrac{a(1-r^n)}{1-r}
  2. r=1r=1Sn=naS_n=na

次の an25bn2a_n^2-5b_n^2 は、ana_nbnb_n を別々に求めなくても計算できます。 求めた漸化式を使い、an+125bn+12a_{n+1}^2-5b_{n+1}^2 を展開してみましょう。 anbna_nb_n の項が消え、もとの an25bn2a_n^2-5b_n^21-1 倍になります。 この式全体を一つの数列と見れば、公比 1-1 の等比数列です。

(2)差の式も等比数列になる

(1)で得た二つの漸化式から、cn+1=an+1bn+15c_{n+1}=a_{n+1}-b_{n+1}\sqrt5 を計算します。 anbn5a_n-b_n\sqrt5 でくくれれば、cn+1=rcnc_{n+1}=rc_n という等比数列の形になります。 初項は、もとの定義に n=1n=1 を代入して求めます。 初項と公比が等しいので、一般項は rrn1=rnr\cdot r^{n-1}=r^n です。

式が長く見えるときは、(1)で求めた an25bn2a_n^2-5b_n^2 を因数分解する方法もあります。

an25bn2=(an+bn5)(anbn5)a_n^2-5b_n^2=(a_n+b_n\sqrt5)(a_n-b_n\sqrt5)

と因数分解すると、一方の因数は問題文で与えられた累乗、もう一方は cnc_n です。 この方法は解答の別解で扱います。

(3)和と差が分かれば、それぞれを取り出せる

問題文から an+bn5a_n+b_n\sqrt5、(2)から anbn5a_n-b_n\sqrt5 が分かります。 二つの式を加えれば bn5b_n\sqrt5 が消え、引けば ana_n が消えます。 ただし、引いて得られるのは 2bn52b_n\sqrt5 です。 bnb_n を求めるときは 252\sqrt5 で割り、分母を有理化して空欄の形に合わせます。

解答

(1)

定義より、

an+1+bn+15=(an+bn5)1+52=an+5bn2+an+bn25.\begin{aligned} a_{n+1}+b_{n+1}\sqrt5 &=(a_n+b_n\sqrt5)\frac{1+\sqrt5}{2}\\ &=\frac{a_n+5b_n}{2}+\frac{a_n+b_n}{2}\sqrt5. \end{aligned}

an, bna_n,\ b_n が有理数で、5\sqrt5 が無理数であることから、

an+1=12an+52bn,bn+1=12an+12bn.\boxed{a_{n+1}=\frac12a_n+\frac52b_n},\qquad \boxed{b_{n+1}=\frac12a_n+\frac12b_n}.

よって、ナ・ノ・ヒは 11、ニ・ネ・ハ・フは 22、ヌは 55 である。

dn=an25bn2d_n=a_n^2-5b_n^2 とおくと、

dn+1=(an+5bn2)25(an+bn2)2=4an2+20bn24=dn.\begin{aligned} d_{n+1} &=\left(\frac{a_n+5b_n}{2}\right)^2 -5\left(\frac{a_n+b_n}{2}\right)^2\\ &=\frac{-4a_n^2+20b_n^2}{4} =-d_n. \end{aligned}

また、a1=b1=12a_1=b_1=\dfrac12 より d1=1454=1d_1=\dfrac14-\dfrac54=-1。 したがって、

dn=(1)(1)n1=(1)n.d_n=(-1)\cdot(-1)^{n-1}=(-1)^n.

よって、an25bn2=(1)n\boxed{a_n^2-5b_n^2=(-1)^n} であり、ヘホは 1-1 である。

(2)

(1)より、

cn+1=an+5bn2an+bn25=an(15)bn5(15)2=152(anbn5)=152cn.\begin{aligned} c_{n+1} &=\frac{a_n+5b_n}{2}-\frac{a_n+b_n}{2}\sqrt5\\ &=\frac{a_n(1-\sqrt5)-b_n\sqrt5(1-\sqrt5)}{2}\\ &=\frac{1-\sqrt5}{2}(a_n-b_n\sqrt5)\\ &=\frac{1-\sqrt5}{2}c_n. \end{aligned}

c1=152c_1=\dfrac{1-\sqrt5}{2} なので、

cn=(152)n.\boxed{c_n=\left(\frac{1-\sqrt5}{2}\right)^n}.

よって、マは 11、ミは 55、ムは 22 である。

別解:(1)の積を利用する

(1)から、

(an+bn5)cn=(1)n.(a_n+b_n\sqrt5)c_n=(-1)^n.

an+bn5=(1+52)n0a_n+b_n\sqrt5=\left(\dfrac{1+\sqrt5}{2}\right)^n\ne0 より、

cn=(21+5)n=(152)n.\begin{aligned} c_n &=\left(\frac{-2}{1+\sqrt5}\right)^n\\ &=\left(\frac{1-\sqrt5}{2}\right)^n. \end{aligned}

(3)

定義と(2)から、

an+bn5=(1+52)n,anbn5=(152)n.\begin{aligned} a_n+b_n\sqrt5&=\left(\frac{1+\sqrt5}{2}\right)^n,\\ a_n-b_n\sqrt5&=\left(\frac{1-\sqrt5}{2}\right)^n. \end{aligned}

両式を加えて 22 で割ると、

an=12n+1{(1+5)n+(15)n}.\boxed{a_n=\frac1{2^{n+1}}\left\{(1+\sqrt5)^n+(1-\sqrt5)^n\right\}}.

また、上の式から下の式を引いて 252\sqrt5 で割ると、

bn=12n+15{(1+5)n(15)n}=52n10{(1+5)n(15)n}.\begin{aligned} b_n &=\frac1{2^{n+1}\sqrt5} \left\{(1+\sqrt5)^n-(1-\sqrt5)^n\right\}\\ &=\boxed{\frac{\sqrt5}{2^n\cdot10} \left\{(1+\sqrt5)^n-(1-\sqrt5)^n\right\}}. \end{aligned}

よって、空欄は次のとおり。

空欄 解答
メ・ヤ・ヨ 11
モ・ル 22
ユ・ラ・リ 55
レロ 1010
補足小さい n で検算する

n=1n=1 では、一般項に代入して a1=b1=12a_1=b_1=\dfrac12 になることを確かめます。 さらに、

(1+52)2=3+52\left(\frac{1+\sqrt5}{2}\right)^2 =\frac{3+\sqrt5}{2}

より a2=32, b2=12a_2=\dfrac32,\ b_2=\dfrac12 です。 このとき a225b22=1a_2^2-5b_2^2=1 となり、(1)2(-1)^2 と一致します。 bnb_n の分母に 5\sqrt522 を掛け忘れると、n=1n=1 の確認で気づけます。

問題データ

主分野
数列
関連分野
なし
難易度の目安
B(標準)
目標時間
15

講評

平方根を含む累乗と、等比数列を結び付ける問題です。 数列の式は長く見えますが、一つ先の項を作る、式をまとめて等比数列を見つける、二つの式を加減する、という基本的な操作で最後まで進められます。 難易度はB、目標時間は見直しを含めて15分程度です。

まず確実に取りたいのは、(1)の二つの漸化式です。 n+1n+1 乗にするために何を掛けるかが分かれば、あとは展開して整理するだけです。 ここで 55=5\sqrt5\cdot\sqrt5=5 を落とすと後の計算にも影響するため、bnb_n の係数を特に確認しましょう。

(1)の後半では、an25bn2a_n^2-5b_n^2 全体を一つの数列と見ることが要点です。 an, bna_n,\ b_n の一般項を先に求めようとすると、問題の誘導を使いにくくなります。 一つ先の式を計算し、もとの式と比べる習慣を付けておきたいところです。

(2)まで求まれば、(3)は和と差を使う計算です。 ここは取り切りましょう。 特に bnb_n は、差を 252\sqrt5 で割ってから有理化します。 答えが空欄と違う形でも慌てず、2n+15=2n102^{n+1}\cdot5=2^n\cdot10 と直せば一致します。 最後は n=1n=1 を代入して確かめ、負号を含むヘホと、2桁のレロまで正確に転記してください。

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