重要知識と着眼点
(1)指数の底を素数に分け、対数は真数条件を確認する
指数法則
、 が実数のとき、
と分解すると、すべてを の累乗に整理できます。 底が同じものどうしで指数を足してください。 最初の指数に付いた負号を落とさないようにしましょう。
対数方程式の解き方
- 真数が正、底が正で1以外であることを確認し、未知数の範囲を求める。
- 底を1種類にそろえ、対数の性質を使って式をまとめる。
- 対数の定義を使うか、必要に応じて置換し、方程式を解く。
- 得られた解が最初の条件を満たすか確かめる。
(ii)では底がすでにそろっているので、置換せず、対数の和を積の対数にまとめます。 真数条件は と 、合わせて です。 変形後の2次方程式の解を、最後にこの範囲で選びます。
(2)3次関数と水平線の交点を数える
文字定数を含む方程式の実数解の個数の調べ方(定数分離)
文字定数 を分離して の形にし、定義域内で と の交点の個数を調べる。
左辺を とおきます。 の増減と極値を求め、水平線 がグラフの三つの部分と1回ずつ交わる高さを考えましょう。 極大値・極小値と同じ高さでは重解が生じ、異なる実数解が2個になるため、端の値は含めません。
(3)外れを2本引く確率から考える
条件を満たさない方も考える(余事象)
条件を満たす方と満たさない方を比べ、数えやすい方を求める。 個数は「全体 − 満たさない個数」。 確率は 。
当たりが 本なら、外れは 本です。 「少なくとも1本当たり」の反対は「2本とも外れ」なので、外れだけを選ぶ組合せで式を立てます。 くじを戻すという条件はなく、20本から異なる2本を選びます。 1本ずつ考える場合も、2本目では全体が19本になることに注意してください。
(4)和の条件を初項と公差の式に直す
等差数列の一般項と和
初項 、公差 の等差数列では、第 項は 。 初項から第 項までの和は
、 を代入すると、 の連立1次方程式になります。 項数が奇数の等差数列では、和が「項数 × 真ん中の項」になることを使っても構いません。
解答
(1)
(i)指数法則より、
(ii)真数条件より 。 与式から なので、
を満たすのは 。
アイウは 、エオは 。
(2)
とおくと、
| ↗ | ↘ | ↗ |
さらに、 のとき 、 のとき 。 よって、水平線 がグラフと異なる3点で交わる条件は
カは 、キは 、クケは 。
水平線の高さが と の間にあると、三つの区間に一つずつ交点があります。
(3)
当たりの本数を とする。 当たりを引く確率も2本とも外れとなる確率も正なので、 は を満たす整数である。 2本とも外れとなる確率は だから、
したがって、
より 。 コは 。
(4)
和の公式より、
すなわち、。 差を取ると より 、さらに 。
補足和の条件の見直し
初項 、公差 なら、第5項は 、第8項は です。 最初の9項は第5項を中心として前後の項が打ち消し合い、和は 。 最初の15項の平均は第8項の なので、和は です。 二つの条件がともに満たされています。
サシは 、スは 。
講評
指数・対数、3次関数、確率、等差数列からなる小問集合です。 難易度はB、目標時間は20分です。
(1)(4)は基本事項を正確に使って確保したい問題です。 (1)の負の指数と真数条件、(4)の和の公式にある に注意すれば、複雑な計算はありません。
(2)は「異なる3つの実数解」をグラフの交点に読み替えられるかが要点です。 極値と同じ高さを除く理由も、図から説明できるようにしましょう。 (3)は「少なくとも」を見て余事象を検討すれば、場合分けを増やさずに解けます。 最後に当たりの本数が20以下の整数になっているかを確認してください。


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