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【解答・解説】2026年 麻布大学 獣医学科 第Ⅰ期B日程 数学 第4問

公開

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1から10までの数字が1つずつ書かれたカードが1枚ずつ合計10枚ある。1枚のコインを投げ,コインの表が出た場合はカードを2枚,裏が出た場合は3枚引くとする。次の問いに答えよ。

(1)引いたカードに書かれている数字がすべて偶数である確率は,ワンあい\dfrac{\boxed{\text{ワン}}}{\boxed{\text{あい}}} である。

(2)引いたカードに書かれている数字が連続している確率は,えお\dfrac{\boxed{\text{う}}}{\boxed{\text{えお}}} である。

(3)引いたカードに書かれている数字の合計が11となる確率は,かきくけこ\dfrac{\boxed{\text{かき}}}{\boxed{\text{くけこ}}} である。

重要知識と着眼点

(1)表と裏に分け、偶数のカードを選ぶ

確率の定石

  1. 基本は、条件を満たす場合の数すべての場合の数\dfrac{\text{条件を満たす場合の数}}{\text{すべての場合の数}} で求める。
  2. 1つの場合の確率が分かるときは、条件を満たす場合の数×1つの場合が起こる確率\text{条件を満たす場合の数}\times\text{1つの場合が起こる確率}
  3. 試行回数に応じて変わる確率は、確率漸化式を考える。

1,2では重複なく数え、各場合が同様に確からしいことを確認する。

この問題では、表と裏が出る確率をそれぞれ 12\dfrac12 とし、カードは10枚の中から偏りなく、同じカードを重ねて引かずに選びます。 引く順番は条件に関係しないため、カードの組合せを数えます。 表なら全体は 10C2=45\,{}_{10}C_2=45 通り、裏なら 10C3=120\,{}_{10}C_3=120 通りです。

どの小問でも、まず「2枚の場合」「3枚の場合」で条件を満たす確率を求め、それぞれに 12\dfrac12 を掛けて足します。 (1)では、偶数のカードは 2,4,6,8,102,4,6,8,10 の5枚です。 この5枚から2枚、または3枚を選ぶ組合せを数えればよいと分かります。

(2)最小の数を決める

数え上げの工夫

「初手で場合分け」「最終手で場合分け」など、何かを固定して場合分け → 各々の場合で数え上げて足し合わせる、が上手く行きやすい

連続する数の組は、最小の数を決めれば残りも決まります。 2枚なら (k,k+1)(k,k+1)、3枚なら (k,k+1,k+2)(k,k+1,k+2) と表せるので、2枚なら k+110k+1\le10 より 1k91\le k\le9、3枚なら k+210k+2\le10 より 1k81\le k\le8 です。

「連続している」とは、引いた数字を小さい順に並べたときに連続する、という意味です。 引いた順番が昇順である必要はありません。 例えば 4,2,34,2,3 と引いても、数字は 2,3,42,3,4 と連続しています。

(3)小さい順に並べて、重複なく書き出す

場合の数を数える定石

基本方針は、すべて書き出して数え上げ。 多い場合は、書き出しながら数え上げの工夫ができないか考える。

2枚の場合は、小さい方を aa とすると、もう一方は 11a11-a です。 a<11aa<11-a より a5a\le5 なので、a=1,2,3,4,5a=1,2,3,4,5 の順に調べれば漏れなく数えられます。 3枚の場合も、数字を a<b<ca<b<c と並べ、最小の aa を固定すると整理できます。 残りの条件は b+c=11ab+c=11-a です。

同じ数字のカードは1枚しかないので、(1,5,5)(1,5,5) のような組は数えません。 また、a3a\ge3 なら最小でも 3+4+5=123+4+5=12 となります。 したがって a=1,2a=1,2 の場合だけを調べれば十分です。

解答

コインの表と裏が出る確率は、それぞれ 12\dfrac12 である。 表が出た場合のカードの選び方は 10C2=45\,{}_{10}C_2=45 通り、裏が出た場合は 10C3=120\,{}_{10}C_3=120 通りであり、それぞれの中で各組合せは同様に確からしい。

(1)

偶数のカードは5枚なので、すべて偶数となる選び方は、2枚の場合が 5C2=10\,{}_5C_2=10 通り、3枚の場合が 5C3=10\,{}_5C_3=10 通り。 したがって、求める確率は

121045+1210120=19+124=1172.\begin{aligned} \frac12\cdot\frac{10}{45}+\frac12\cdot\frac{10}{120} &=\frac19+\frac1{24}\\ &=\boxed{\frac{11}{72}}. \end{aligned}

よって、ワンは 1111、あいは 7272 である。

(2)

2枚の場合、連続する数字の組は

(1,2),(2,3),,(9,10)(1,2),(2,3),\ldots,(9,10)

の9通り。 3枚の場合は

(1,2,3),(2,3,4),,(8,9,10)(1,2,3),(2,3,4),\ldots,(8,9,10)

の8通り。 したがって、求める確率は

12945+128120=110+130=215.\begin{aligned} \frac12\cdot\frac9{45}+\frac12\cdot\frac8{120} &=\frac1{10}+\frac1{30}\\ &=\boxed{\frac2{15}}. \end{aligned}

よって、うは 22、えおは 1515 である。

(3)

2枚の場合、合計が 1111 になる組は

(1,10),(2,9),(3,8),(4,7),(5,6)(1,10),(2,9),(3,8),(4,7),(5,6)

の5通り。

3枚の場合、数字を a<b<ca<b<c とする。 a+b+c=11a+b+c=11 を満たす組を、aa で場合分けして数える。 a3a\ge3 では a+b+c3+4+5=12a+b+c\ge3+4+5=12 となるので、a=1,2a=1,2 のみを調べればよい。

最小の数 aa (b,c)(b,c) 組の数
11 (2,8),(3,7),(4,6)(2,8),(3,7),(4,6) 33
22 (3,6),(4,5)(3,6),(4,5) 22

よって、3枚の場合も5通りであり、求める確率は

12545+125120=118+148=11144.\begin{aligned} \frac12\cdot\frac5{45}+\frac12\cdot\frac5{120} &=\frac1{18}+\frac1{48}\\ &=\boxed{\frac{11}{144}}. \end{aligned}

よって、かきは 1111、くけこは 144144 である。

補足2枚と3枚の場合の数を、そのまま足してはいけない

(1)で 10+1045+120\dfrac{10+10}{45+120} と計算するのは誤りです。 表が出て特定の2枚の組を引く確率は 12145=190\dfrac12\cdot\dfrac1{45}=\dfrac1{90}、裏が出て特定の3枚の組を引く確率は 121120=1240\dfrac12\cdot\dfrac1{120}=\dfrac1{240} です。 2枚の組と3枚の組を混ぜた165通りは、同様に確からしくありません。

まず引く枚数ごとに確率を求め、表・裏の確率を掛けてから足すことが大切です。

補足数え漏れ・重複を確かめる

(2)は、最初の組と最後の組を書き、最小の数が2枚なら 11 から 99、3枚なら 11 から 88 まで一つずつ並んでいるかを確かめます。

(3)の3枚の組は、解答とは逆に、最大の数 cc で分けて数え直せます。 c4c\le4 では合計が最大でも 2+3+4=92+3+4=9c9c\ge9 では最小でも 1+2+9=121+2+9=12 なので、c=5,6,7,8c=5,6,7,8 を調べれば十分です。 残りの2枚を a<b<ca<b<c の順に書き、a+b=11ca+b=11-c を満たす組を探します。

最大の数 cc 残りの2枚 (a,b)(a,b)
55 (2,4)(2,4)
66 (1,4),(2,3)(1,4),(2,3)
77 (1,3)(1,3)
88 (1,2)(1,2)

得られた5組を解答の表と照合します。 総数だけでなく各組が一致するかを比べることで、数え漏れや重複を見つけやすくなります。

問題データ

関連分野
なし
難易度の目安
B(標準)
目標時間
15

講評

コインの表裏で場合分けし、それぞれで組合せを数える確率の問題です。 難しい公式は必要なく、基本を正確に使って完答を目指したい内容です。 難易度はB、目標時間は書き出しと見直しを含めて15分程度です。

最初に、2枚の場合の全体は45通り、3枚の場合は120通りと整理できれば、3問とも同じ形で計算できます。 表裏の確率 12\dfrac12 を掛け忘れないよう、場合分けをした段階で式に書いておきましょう。 (1)は偶数5枚から選ぶだけなので、確実に取りたい問題です。

(2)は、最小の数から順に並べれば短く数えられます。 引く順番を区別するかどうかを途中で変えないことが大切です。 組合せで数えるなら、(2,3)(2,3)(3,2)(3,2) は同じ1通りです。

(3)は書き出しの正確さが問われます。 3枚の組を思い付くままに並べると、漏れや重複が生じます。 最小の数を 1,21,2 と固定し、残りを小さい順に調べる方法を身に付けましょう。 同じ数字を2回使っていないか、a=3a=3 以降を除いてよいかも確認できれば、安心して得点につなげられます。

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