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【解答・解説】2026年 慶應義塾大学 商学部(A方式) 数学 第1問

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以下の問いに答えなさい。

(i) Aさんはバスケットボールのシュート練習を4日間行い,練習回数は1日目が100回,2日目が110回,3日目が90回,4日目が100回であった。このとき,1日目から3日目までの3日間の練習回数の分散は (1)(2)(3)(4)\dfrac{\boxed{\text{(1)(2)(3)}}}{\boxed{\text{(4)}}} である。また,1日目から4日目までの4日間の練習回数の分散は (5)(6)\boxed{\text{(5)(6)}} である。

(ii) 座標平面上の点 (x,y)(x,y) が連立不等式

log⁡xy+3log⁡yx≦4,2≦x≦4,y>1\log_x y+3\log_y x\leqq 4,\qquad 2\leqq x\leqq 4,\qquad y>1

の表す領域を動くとき,x+yx+y の最大値は (7)(8)\boxed{\text{(7)(8)}} である。

(iii) 数列 {an}\{a_n\} の一般項 ana_n が

3−nn+3 an=−an+n2\frac{3-n}{n+3}\,a_n=-a_n+\frac{n}{2}

を満たすとき,

an=(9)(10)(11) n2+(12)(13) na_n=\frac{\boxed{\text{(9)}}}{\boxed{\text{(10)(11)}}}\,n^2+\frac{\boxed{\text{(12)}}}{\boxed{\text{(13)}}}\,n

であり,

∑k=1nak=(14)(15)(16) n3+(17)(18) n2+(19)(20)(21) n\sum_{k=1}^{n}a_k=\frac{\boxed{\text{(14)}}}{\boxed{\text{(15)(16)}}}\,n^3+\frac{\boxed{\text{(17)}}}{\boxed{\text{(18)}}}\,n^2+\frac{\boxed{\text{(19)}}}{\boxed{\text{(20)(21)}}}\,n

である。

(iv) 空欄 (22)\boxed{\text{(22)}} 〜 (24)\boxed{\text{(24)}} に当てはまる最も適切な文を下の選択肢から選び,その番号を解答用紙A(マークシート)の解答欄 (22)\boxed{\text{(22)}} 〜 (24)\boxed{\text{(24)}} にマークしなさい。

  1. 必要条件であるが十分条件でない
  2. 十分条件であるが必要条件でない
  3. 必要十分条件である
  4. 必要条件でも十分条件でもない

実数 xx に関する3つの条件 p, q, rp,\ q,\ r を次のように定める。

p: ∣x∣≦1q: x2+x−2≦0r: x<−1p:\ |x|\leqq 1\qquad\quad q:\ x^2+x-2\leqq 0\qquad\quad r:\ x<-1

このとき,以下が成り立つ。

  • rr は qq であるための (22)\boxed{\text{(22)}}。
  • pp は「qq かつ r‾\overline{r}」であるための (23)\boxed{\text{(23)}}。
  • p‾\overline{p} は「q または r‾\overline{q\ \text{または}\ r}」であるための (24)\boxed{\text{(24)}}。

(v) 0≦θ<2π0\leqq\theta<2\pi のとき,cos⁡3θ−6cos⁡2θ+5=0\cos3\theta-6\cos^2\theta+5=0 を満たす cos⁡θ\cos\theta の値をすべて求めなさい。(答えのみを解答用紙Bの解答欄の所定の枠内に記入しなさい。)

(問題冊子2ページ「解答するにあたっての注意」より抜粋)
分数形で解答する場合,それ以上約分できない形で解答しなさい。根号を含む形で解答する場合,根号の中に現れる自然数が最小となる形で解答しなさい。それ以外でも,できるだけ簡単な形で解答しなさい。

重要知識と着眼点

(i) 分散は「平均との差の2乗」の平均

分散・標準偏差の求め方

分散はデータの散らばりを表し、「平均との差の2乗の平均」で求める。
s2=(x1−x‾)2+⋯+(xn−x‾)2ns^2=\dfrac{(x_1-\overline x)^2+\cdots+(x_n-\overline x)^2}{n}。
「2乗の平均 − 平均の2乗」でも計算できる。
s2=x12+⋯+xn2n−x‾ 2s^2=\dfrac{x_1^2+\cdots+x_n^2}{n}-\overline x^{\,2}。
x‾\overline x は平均、nn はデータ数。標準偏差は s=s2s=\sqrt{s^2}。

データが100前後の値なので、そのまま2乗すると計算が重くなります。
平均との差は 0, 10, −100,\ 10,\ -10 と小さいので、定義どおり「差の2乗の平均」で計算するのが速いです。

4日目の100回は、ちょうど平均と同じ値です。
平均は変わらず、差の2乗の和も増えないまま、データの個数だけが3から4に増えます。
そのため、4日間の分散は3日間の分散より小さくなる、と計算の前に見通せます。

(ii) 底と真数が入れ替わった2つの対数を、1つの文字で表す

対数の底をそろえる方法(底の変換公式)

a,b>0, a,b≠1, M>0a,b>0,\ a,b\ne1,\ M>0 のとき、
log⁡aM=log⁡bMlog⁡ba\log_a M=\dfrac{\log_b M}{\log_b a}。

三角関数・指数・対数を含む方程式や最大・最小の扱い方

  1. 「1種類のもの」で表せないか考える。
    例えば「 sin⁡x\sin x のみで表す」「 log⁡2x\log _{2}x のみで表す」「 2x2^{x} のみで表す」。
  2. 1種類のもので表せたら、それを tt とおく。
  3. もとの変数の範囲から tt の範囲を求めて解く。
    例えば t=2xt=2^x なら t>0t>0。

log⁡xy\log_x y と log⁡yx\log_y x は、底と真数が入れ替わった関係です。
底の変換公式から log⁡yx=1log⁡xy\log_y x=\dfrac{1}{\log_x y} なので、t=log⁡xyt=\log_x y とおけば tt だけの不等式になります。

分母を払うために両辺に tt をかけるので、tt の符号が重要です。
x≧2x\geqq2、y>1y>1 なので、t=log⁡xy>0t=\log_x y>0 と分かります。
この符号を確認してから、2次不等式に直します。

tt の範囲が分かったら、log⁡xy\log_x y の範囲を yy の範囲に戻します。
底 xx は 11 より大きいので、大小関係はそのまま保たれ、x≦y≦x3x\leqq y\leqq x^3 になります。
x+yx+y は xx についても yy についても増加するので、xx と yy をそれぞれできるだけ大きくとることを考えます。

横軸x、縦軸yの座標平面に、yがxの3乗に等しい曲線と直線y=xを描き、xが2以上4以下の範囲で2つのグラフに挟まれた部分を塗った図。右上の角の点(4,64)を直線x+y=68が通る
領域 x≦y≦x3, 2≦x≦4x\leqq y\leqq x^3,\ 2\leqq x\leqq 4(縦軸と横軸の目盛りの幅は異なる)

(iii) 漸化式ではなく、ana_n についての1次方程式

1乗・2乗・3乗の和の公式

1+2+⋯+n=n(n+1)21+2+\cdots+n=\dfrac{n(n+1)}2。
12+22+⋯+n2=n(n+1)(2n+1)61^2+2^2+\cdots+n^2=\dfrac{n(n+1)(2n+1)}6。
13+23+⋯+n3={n(n+1)2}21^3+2^3+\cdots+n^3=\left\{\dfrac{n(n+1)}2\right\}^2。

与えられた式には ana_n だけが現れ、an+1a_{n+1} などはありません。
つまり、これは漸化式ではなく、nn を固定するごとに ana_n を求める1次方程式です。
ana_n の項を左辺に集めると、係数が nn の簡単な式にまとまります。

和を計算するときは、2乗の和と1乗の和に共通する因数 n(n+1)n(n+1) でくくってから足すと、展開の手間が減ります。

(iv) 条件を、数直線上の範囲として比べる

必要条件と十分条件の定義

PP ならば QQ が成り立つとき、

  1. QQ は PP の必要条件。
  2. PP は QQ の十分条件。

絶対値を含む式・不等式の扱い方

中身の符号で場合分けして外す。
X≧0X\geqq0 なら ∣X∣=X\lvert X\rvert=X、X<0X<0 なら ∣X∣=−X\lvert X\rvert=-X。
また、a≧0a\geqq0 のとき、∣X∣≦a  ⟺  −a≦X≦a\lvert X\rvert\leqq a\iff -a\leqq X\leqq a。

「AA は BB であるための〜」という文では、まず「BB ならば AA」と「AA ならば BB」の2つを調べます。
「BB ならば AA」が正しければ AA は必要条件、「AA ならば BB」が正しければ AA は十分条件です。
向きを取り違えやすいので、毎回この2つを書き出して確かめましょう。

p, q, rp,\ q,\ r はどれも xx の範囲で表せるので、数直線にかくと包含関係が一目で分かります。
「ならば」が正しいことは、範囲が含まれることで確かめます。
正しくないことは、反例を1つ挙げれば示せます。

数直線上に、pの範囲を−1以上1以下、qの範囲を−2以上1以下、rの範囲を−1未満として帯で示した図。rの右端−1は白丸で含まない
条件 p, q, rp,\ q,\ r を満たす xx の範囲

(24) では、上線が「qq または rr」全体にかかっています。
「〜または〜」全体の否定は、それぞれを否定して「かつ」で結んだものになります(ド・モルガンの法則)。

q または r‾  ⟺  q‾ かつ r‾\overline{q\ \text{または}\ r}\iff \overline{q}\ \text{かつ}\ \overline{r}

上線が rr だけにかかる (23) と、全体にかかる (24) を区別して読みましょう。

(v) cos⁡3θ\cos3\theta を cos⁡θ\cos\theta で表し、3次方程式にする

三倍角の公式

  1. sin⁡3θ=3sin⁡θ−4sin⁡3θ\sin3\theta=3\sin\theta-4\sin^3\theta
  2. cos⁡3θ=4cos⁡3θ−3cos⁡θ\cos3\theta=4\cos^3\theta-3\cos\theta

3θ=2θ+θ3\theta=2\theta+\theta として、加法定理と倍角の公式から導ける。
覚えなくても良いが導けるようにしておく。

多項式の因数の見つけ方(因数定理)

多項式 P(x)P(x) について、P(a)=0P(a)=0   ⟺  \iff P(x)P(x) は x−ax-a を因数にもつ。

求めるものが cos⁡θ\cos\theta の値なので、式全体を cos⁡θ\cos\theta だけで表すことを考えます。
cos⁡3θ\cos3\theta は三倍角の公式で cos⁡θ\cos\theta の3次式になります。
c=cos⁡θc=\cos\theta とおくと、cc の3次方程式です。

3次方程式は、まず c=±1c=\pm1 などの簡単な値を代入して解を探し、因数定理で因数分解します。
最後に、c=cos⁡θc=\cos\theta なので −1≦c≦1-1\leqq c\leqq1 を満たす解だけが答えになることを確認します。

解答

(i)

1日目から3日目までの平均は 100+110+903=100\dfrac{100+110+90}{3}=100(回)である。
平均との差は 0, 10, −100,\ 10,\ -10 だから、分散は

02+102+(−10)23=2003.\frac{0^2+10^2+(-10)^2}{3}=\frac{200}{3}.

4日間の平均は 100+110+90+1004=100\dfrac{100+110+90+100}{4}=100(回)である。
平均との差は 0, 10, −10, 00,\ 10,\ -10,\ 0 だから、分散は

02+102+(−10)2+024=50.\frac{0^2+10^2+(-10)^2+0^2}{4}=50.

答えは (1)(2)(3) が 200200、(4) が 33、(5)(6) が 5050 である。

補足「2乗の平均 − 平均の2乗」で確かめる

3日間について、1002+1102+9023−1002=302003−300003=2003\dfrac{100^2+110^2+90^2}{3}-100^2=\dfrac{30200}{3}-\dfrac{30000}{3}=\dfrac{200}{3} となり、一致します。

(ii)

x≧2x\geqq2、y>1y>1 より、底 x, yx,\ y はどちらも正で 11 でなく、真数も正である。

t=log⁡xyt=\log_x y とおく。
x>1x>1、y>1y>1 より t>log⁡x1=0t>\log_x 1=0 である。
底の変換公式より log⁡yx=log⁡xxlog⁡xy=1t\log_y x=\dfrac{\log_x x}{\log_x y}=\dfrac1t だから、1つ目の不等式は

t+3t≦4.t+\frac3t\leqq4.

両辺に t (>0)t\ (>0) をかけて整理すると、

t2−4t+3≦0  ⟺  (t−1)(t−3)≦0  ⟺  1≦t≦3.t^2-4t+3\leqq0 \iff (t-1)(t-3)\leqq0 \iff 1\leqq t\leqq3.

x>1x>1 より、y=xty=x^t は tt について増加するので、

1≦log⁡xy≦3  ⟺  x≦y≦x3.1\leqq \log_x y\leqq 3 \iff x\leqq y\leqq x^3.

x≧2x\geqq2 のとき y≧x≧2y\geqq x\geqq2 なので、y>1y>1 は自動的に満たされる。
よって、領域は 2≦x≦4, x≦y≦x32\leqq x\leqq4,\ x\leqq y\leqq x^3 である。

この領域の点について、

x+y≦x+x3≦4+43=68.x+y\leqq x+x^3\leqq 4+4^3=68.

等号は x=4, y=64x=4,\ y=64 のときに成り立ち、この点は領域に含まれる。
よって、x+yx+y の最大値は (7)(8) が 6868 である。

補足最大となる点を元の不等式で確かめる

x=4, y=64x=4,\ y=64 のとき、log⁡464=3\log_4 64=3、log⁡644=13\log_{64}4=\dfrac13 です。
log⁡xy+3log⁡yx=3+3⋅13=4\log_x y+3\log_y x=3+3\cdot\dfrac13=4 となり、1つ目の不等式を等号で満たします。

(iii)

与えられた式の ana_n の項を左辺に集めると、

(3−nn+3+1)an=n2.\left(\frac{3-n}{n+3}+1\right)a_n=\frac n2 .

3−nn+3+1=(3−n)+(n+3)n+3=6n+3\dfrac{3-n}{n+3}+1=\dfrac{(3-n)+(n+3)}{n+3}=\dfrac{6}{n+3} だから、

6n+3 an=n2  ⟺  an=n(n+3)12=112n2+14n.\frac{6}{n+3}\,a_n=\frac n2 \iff a_n=\frac{n(n+3)}{12}=\frac1{12}n^2+\frac14n.

よって、(9) は 11、(10)(11) は 1212、(12) は 11、(13) は 44 である。

次に、和を求める。

∑k=1nak=112∑k=1nk2+14∑k=1nk=112⋅n(n+1)(2n+1)6+14⋅n(n+1)2=n(n+1)72{(2n+1)+9}=n(n+1)(n+5)36=136n3+16n2+536n.\begin{aligned} \sum_{k=1}^{n}a_k&=\frac1{12}\sum_{k=1}^{n}k^2+\frac14\sum_{k=1}^{n}k\\ &=\frac1{12}\cdot\frac{n(n+1)(2n+1)}{6}+\frac14\cdot\frac{n(n+1)}{2}\\ &=\frac{n(n+1)}{72}\{(2n+1)+9\}\\ &=\frac{n(n+1)(n+5)}{36}\\ &=\frac1{36}n^3+\frac16n^2+\frac5{36}n. \end{aligned}

よって、(14) は 11、(15)(16) は 3636、(17) は 11、(18) は 66、(19) は 55、(20)(21) は 3636 である。

補足小さい n で確かめる

a1=1⋅412=13a_1=\dfrac{1\cdot4}{12}=\dfrac13、a2=2⋅512=56a_2=\dfrac{2\cdot5}{12}=\dfrac56 です。
a1+a2=76a_1+a_2=\dfrac76 で、和の式に n=2n=2 を代入した 2⋅3⋅736=76\dfrac{2\cdot3\cdot7}{36}=\dfrac76 と一致します。

(iv)

∣x∣≦1  ⟺  −1≦x≦1|x|\leqq1\iff -1\leqq x\leqq1、x2+x−2=(x+2)(x−1)≦0  ⟺  −2≦x≦1x^2+x-2=(x+2)(x-1)\leqq0\iff -2\leqq x\leqq1 である。
よって、各条件を満たす xx の範囲は次のとおりである。

p: −1≦x≦1,q: −2≦x≦1,r: x<−1.p:\ -1\leqq x\leqq1,\qquad q:\ -2\leqq x\leqq1,\qquad r:\ x<-1.

(22)
x=−3x=-3 は rr を満たすが qq を満たさないので、「rr ならば qq」は偽である。
x=0x=0 は qq を満たすが rr を満たさないので、「qq ならば rr」も偽である。
よって、rr は qq であるための必要条件でも十分条件でもない。
(22) は 44 である。

(23)
r‾\overline{r} は x≧−1x\geqq-1 だから、「qq かつ r‾\overline{r}」は −1≦x≦1-1\leqq x\leqq1 である。
これは pp と同じ範囲なので、pp は「qq かつ r‾\overline{r}」であるための必要十分条件である。
(23) は 33 である。

(24)
p‾\overline{p} は「x<−1x<-1 または x>1x>1」である。
また、

q または r‾  ⟺  q‾ かつ r‾\overline{q\ \text{または}\ r}\iff\overline{q}\ \text{かつ}\ \overline{r}

であり、q‾\overline{q} は「x<−2x<-2 または x>1x>1」、r‾\overline{r} は x≧−1x\geqq-1 だから、「q または r‾\overline{q\ \text{または}\ r}」は x>1x>1 である。

x>1x>1 ならば p‾\overline{p} が成り立つので、「q または r‾\overline{q\ \text{または}\ r} ならば p‾\overline{p}」は真である。
一方、x=−32x=-\dfrac32 は p‾\overline{p} を満たすが x>1x>1 を満たさないので、「p‾\overline{p} ならば q または r‾\overline{q\ \text{または}\ r}」は偽である。
よって、p‾\overline{p} は「q または r‾\overline{q\ \text{または}\ r}」であるための必要条件であるが十分条件でない。
(24) は 11 である。

補足必要・十分の向きを取り違えない

「AA は BB であるための必要条件」は「BB ならば AA」が正しいという意味です。
(24) では「x>1x>1 ならば p‾\overline{p}」が正しいので、p‾\overline{p} は必要条件です。

(v)

c=cos⁡θc=\cos\theta とおく。
0≦θ<2π0\leqq\theta<2\pi より、cc は −1≦c≦1-1\leqq c\leqq1 の範囲の値をとり、この範囲のどの値にも、それをとる θ\theta が存在する。

三倍角の公式 cos⁡3θ=4c3−3c\cos3\theta=4c^3-3c より、与えられた方程式は

4c3−3c−6c2+5=0  ⟺  4c3−6c2−3c+5=0.4c^3-3c-6c^2+5=0 \iff 4c^3-6c^2-3c+5=0.

c=1c=1 を代入すると 4−6−3+5=04-6-3+5=0 なので、左辺は c−1c-1 を因数にもつ。

(c−1)(4c2−2c−5)=0.(c-1)(4c^2-2c-5)=0.

4c2−2c−5=04c^2-2c-5=0 を解くと c=1±214c=\dfrac{1\pm\sqrt{21}}{4} である。

4<21<54<\sqrt{21}<5 だから、

1+214>1+44>1,−1=1−54<1−214<1−44<0.\frac{1+\sqrt{21}}{4}>\frac{1+4}{4}>1,\qquad -1=\frac{1-5}{4}<\frac{1-\sqrt{21}}{4}<\frac{1-4}{4}<0.

よって、−1≦c≦1-1\leqq c\leqq1 を満たすのは c=1, 1−214c=1,\ \dfrac{1-\sqrt{21}}{4} である。
求める cos⁡θ\cos\theta の値は

cos⁡θ=1, 1−214.\cos\theta=1,\ \frac{1-\sqrt{21}}{4}.
補足求めた値を元の方程式で確かめる

c=1−214c=\dfrac{1-\sqrt{21}}{4} は 4c2=2c+54c^2=2c+5 を満たします。
これを使って次数を下げると、4c3=c(2c+5)=2c2+5c4c^3=c(2c+5)=2c^2+5c です。
よって 4c3−6c2−3c+5=−4c2+2c+5=−(2c+5)+2c+5=04c^3-6c^2-3c+5=-4c^2+2c+5=-(2c+5)+2c+5=0 となり、確かに解です。

問題データ

難易度の目安
A(易)
目標時間
20分

講評

データの分析、対数、数列、必要条件と十分条件、三角関数を1問ずつ問う小問集合です。
どの小問も教科書の基本事項で解けるので、全問正解を目指したい大問です。
ここで落とすと、後半の大問で取り返すのが難しくなります。

(i) は、平均との差が 0, ±100,\ \pm10 と小さいことに気付けば、暗算に近い計算で済みます。
データの値をそのまま2乗し始めると、時間がかかるうえに計算ミスもしやすくなります。

(ii) では、t=log⁡xyt=\log_x y とおいた後、t>0t>0 を確認してから両辺に tt をかけることが大切です。
符号を確かめずに分母を払う習慣があると、tt が負になりうる問題で誤ります。
また、tt の範囲を x≦y≦x3x\leqq y\leqq x^3 に戻せれば、最大値は領域の端の点を調べるだけです。

(iii) は一見すると漸化式に見えますが、ana_n についての1次方程式です。
式の見た目にとらわれず、どの文字が未知数なのかを確認しましょう。

(iv) で差がつきやすいのは、否定の上線がどこまでかかっているかの読み取りです。
(23) は rr だけ、(24) は「qq または rr」全体を否定しています。
「必要」「十分」の向きも取り違えやすいので、「BB ならば AA」が正しいとき AA は BB の必要条件、と毎回確認してください。

(v) は解答用紙Bに答えのみを記入する形式なので、解の吟味の漏れがそのまま答えの誤りになります。
cos⁡θ\cos\theta の範囲 −1≦cos⁡θ≦1-1\leqq\cos\theta\leqq1 による解の吟味を忘れて 1+214\dfrac{1+\sqrt{21}}{4} を答えに含めたり、c=1c=1 を書き落としたりしないよう注意が必要です。

難易度はA、目標時間は20分としました。
各小問は基本事項の確認ですが、5問を正確に処理し、(iv)(v) の向きや範囲を見直す時間まで含めて見積もっています。

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