重要知識と着眼点
(1) とおいて3次関数に直す
三角関数・指数・対数を含む方程式や最大・最小の扱い方
- 「1種類のもの」で表せないか考える。
例えば「 のみで表す」「 のみで表す」「 のみで表す」。
- 1種類のもので表せたら、それを とおく。
- もとの変数の範囲から の範囲を求めて解く。
例えば なら 。
、 なので、 は だけで表せます。
とおくと、 は の3次式になります。
これを とおきます。
は の増加関数です。
が増えれば も増えるので、 の増減は の3次式の増減と同じ順に並びます。
したがって、極値は の3次式を で微分して調べれば十分です。
置き換えた後は、 という範囲を忘れないようにしましょう。
(2) で区間を探し、長さは で比べる
3次関数の四等分の法則
極値をとる2点の 座標を ()とすると、変曲点の 座標は 。
極大・極小の高さに水平線を引くと、グラフとの交点と変曲点の 座標は、
の5つで、等間隔に並ぶ。
最大値が 、最小値が になるには、区間が「 となる点」と「 となる点」をそれぞれ含む必要があります。
さらに、区間内で を超えたり を下回ったりしてはいけません。
そこで、 と の解をすべて求めます。
極値をとる は と なので、四等分の法則から残りの解は と と予想できます。
予想した値は、因数分解で確かめます。
最後に比べるのは です。
、 なので、 となり、 の区間の長さ ではなく比 で決まります。
の世界で同じ長さに見える区間でも、 の世界では長さが違うことに注意しましょう。
解答
(1)
とおくと で、 が実数全体を動くとき、 は正の実数全体を動く。
この右辺を とおくと、
であり、 だから、 と の符号は一致する。
また、 は の増加関数なので、 についての増減表をそのまま の増減と読みかえられる。
ここで、
よって、 のとき極大値 、 のとき極小値 をとる。
(2)
と の解を求める。
展開すると確かめられるように、
の範囲で、次が成り立つ。
- 、また
- 、また
、 とおくと、 は に対応する。
の における最大値が 、最小値が となる条件は、次の2つである。
- 区間内で常に である。これは かつ と同じ。
- 区間が の少なくとも一方と、 の少なくとも一方を含む。
また、 だから、 が最小となる場合を求めればよい。
と のどちらを含むかで場合を分ける。
を含む場合
であり、区間は か を含むから 。
よって 。
を含まず、 を含む場合
である。
- を含むとき、 だから 。等号は のとき。
- を含まず を含むとき、、 だから 。
だから、 が最小となるのは 、 のときに限る。
このとき は で増加し、最小値 、最大値 をとるので、条件を満たす。
したがって、求める組は
補足tの区間の長さで比べると誤る
の区間 と は、どちらも長さが です。
しかし の区間の長さは、それぞれ と で、大きく違います。
が大きいところほど、 の同じ幅に対応する の幅は小さくなります。
補足解の値を見直す
と の解 と、変曲点の は、間隔 で並んでいます。
四等分の法則と一致するので、因数分解の結果を確かめられます。
また、 のように、3つの解の和が の係数から決まる値と一致することでも確認できます。
講評
指数関数を で3次関数に直す、典型的な出だしの問題です。
(1)は置き換えに気づけば計算だけで終わるので、確実に得点したいところです。
差がつくのは(2)です。
最大値・最小値を同時にとる区間は、グラフを描けば候補を絞れます。
ただし、最後に比べる長さは の区間の長さです。
の区間の長さで比べると、 と の区別がつかず、答えを一つに決められません。
置き換えをした問題では、最後に「問われている量はどの変数で測るのか」を確認する習慣をつけましょう。
3次関数の四等分の法則も、解の予想と検算の両方に使える便利な知識です。
難易度はB、目標時間は20分としました。
(1)は定型の処理で、(2)も候補の区間を比べる場合分けは3通りで済むためです。
答案では、区間内で を超えないことと を下回らないことの両方を確認して書きましょう。


問題データ