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【解答・解説】2024年 麻布大学 獣医学科 第Ⅰ期B日程 数学 第1問

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以下の問いに答えよ。

(1)31275251\dfrac{3127}{5251} を約分したとき,その既約分数は アイウエ\dfrac{\boxed{\text{アイ}}}{\boxed{\text{ウエ}}} である。

(2)実数 x,y,zx,y,z について x+y5=y+z2=z+x3 (0)\dfrac{x+y}{5}=\dfrac{y+z}{2}=\dfrac{z+x}{3}\ (\ne0) が成り立つとき,

xy+yz+zxx2+y2+z2=カキ\frac{xy+yz+zx}{x^2+y^2+z^2}=\frac{\boxed{\text{オ}}}{\boxed{\text{カキ}}}

である。

(3)xx の整式 f(x)f(x)7x47x-4 で割った余りが 1414 であるとき,(6x3)f(x)(6x-3)f(x)7x47x-4 で割ったときの余りは \boxed{\text{ク}} である。

(4)x,yx,y に関する連立方程式

{cosxsiny=3,sinx+cosy=1\begin{cases} \cos x-\sin y=-\sqrt3,\\ \sin x+\cos y=-1 \end{cases}

(0x<2π, 0y<2π)(0\leqq x<2\pi,\ 0\leqq y<2\pi) の解は,x=π, y=πx=\dfrac{\boxed{\text{ケ}}}{\boxed{\text{コ}}}\pi,\ y=\dfrac{\boxed{\text{サ}}}{\boxed{\text{シ}}}\pi である。

(5)xx の方程式 (log2x)log2x=x3 (x1)(\log_2x)^{\log_2x}=x^3\ (x\ne1) の解は,x=スセソx=\boxed{\text{スセソ}} である。

(6)4個のサイコロを同時に投げたとき,出た目が1と6の2種類のみになる確率は チツテ\dfrac{\boxed{\text{タ}}}{\boxed{\text{チツテ}}} である。

(7)x,yx,y は実数とする。x+y>1x+y>1 かつ x2+y21x^2+y^2\leqq1x>0x>0 かつ y>0y>0 であるための \boxed{\text{ト}}

  • ⓪ 必要条件であるが十分条件ではない
  • ① 十分条件であるが必要条件ではない
  • ② 必要十分条件である
  • ③ 必要条件でも十分条件でもない

重要知識と着眼点

(1)大きな数の約分

最大公約数の求め方(ユークリッドの互除法)

正の整数 a,ba,b について、a=bq+ra=bq+r なら、a,ba,b の最大公約数は b,rb,r の最大公約数に等しい。 余りが 00 になるまで割り算を繰り返すと、最後の割る数が最大公約数。

分子・分母をいきなり素因数分解しようとすると、割れる数を探すのに時間がかかります。 大きい方を小さい方で割り、次に「割る数」を「余り」で割る操作を繰り返しましょう。 最後に求めた最大公約数で、分子と分母を割ります。

(2)等しい比を一つの文字で表す

三つの分数に共通する値を k0k\ne0 とおきます。 すると x+y=5k, y+z=2k, z+x=3kx+y=5k,\ y+z=2k,\ z+x=3k です。 三つの式を足せば x+y+zx+y+z が分かるので、各式を引いて x,y,zx,y,z を求められます。 求める式では分子にも分母にも k2k^2 が現れ、約分できます。

(3)割る式を0にする値を代入する

多項式を1次式で割った余りの求め方(剰余の定理)

多項式 P(x)P(x)xax-a で割った余りは P(a)P(a)

今回は割る式が 7x47x-4 ですが、同じ考え方が使えます。 f(x)=(7x4)Q(x)+14f(x)=(7x-4)Q(x)+14x=47x=\dfrac47 を代入すれば、f(47)=14f\left(\dfrac47\right)=14 と分かります。 求める余りも、(6x3)f(x)(6x-3)f(x)x=47x=\dfrac47 を代入して計算します。

(4)一方の角を消去する

三角関数の基本的な関係式

sin2θ+cos2θ=1\sin^2\theta+\cos^2\theta=1tanθ=sinθcosθ\tan\theta=\dfrac{\sin\theta}{\cos\theta}cosθ0\cos\theta\ne0)。

まず siny=cosx+3, cosy=1sinx\sin y=\cos x+\sqrt3,\ \cos y=-1-\sin x と直します。 この二つを sin2y+cos2y=1\sin^2y+\cos^2y=1 に代入すれば、yy を消去できます。 展開して整理すると、3cosx+sinx=2\sqrt3\cos x+\sin x=-2 です。

asinθ+bcosθa\sin\theta+b\cos\theta の扱い方(三角関数の合成)

R=a2+b2>0R=\sqrt{a^2+b^2}>0 とする。 asinθ+bcosθ=Rsin(θ+α)a\sin\theta+b\cos\theta=R\sin(\theta+\alpha)。 ただし、cosα=aR\cos\alpha=\dfrac aRsinα=bR\sin\alpha=\dfrac bR

左辺を 2sin(x+π3)2\sin\left(x+\dfrac\pi3\right) とまとめると、sin(x+π3)=1\sin\left(x+\dfrac\pi3\right)=-1 になります。 xx を求めた後はもとの二式に戻り、siny\sin ycosy\cos y の両方を使って yy を決めましょう。

(5)底と指数に同じ対数がある

対数方程式の解き方

  1. 真数・底の条件を確認する
  2. 底を1種類にする
  3. 置換して方程式を解く

t=log2xt=\log_2x とおけば、x=2tx=2^t なので、方程式は tt=23tt^t=2^{3t} です。 実数の指数を含む累乗として底を正として扱うため、t>0t>0 の範囲で考えます。 両辺の底2の対数を取ると、指数の tt を前に出せます。 tt を求めたところで終わらず、x=2tx=2^t に戻すことが大切です。

(6)「1と6の2種類」の意味を確認する

条件を満たさない方も考える(余事象)

条件を満たす方と満たさない方を比べ、数えやすい方を求める。 個数は「全体 − 満たさない個数」。 確率は P(A)=1P(A)P(A)=1-P(\overline A)

求めるのは、1と6がどちらも出て、ほかの目は出ない場合です。 各サイコロの目を1か6から選ぶと 242^4 通りありますが、すべて1の場合と、すべて6の場合は除きます。 サイコロを区別して数えれば、全体の 646^4 通りは同様に確からしくなります。

(7)二つの向きを別々に調べる

必要条件と十分条件の定義

PP ならば QQ が成り立つとき、

  1. QQPP の必要条件。
  2. PPQQ の十分条件。

PP を「x+y>1x+y>1 かつ x2+y21x^2+y^2\leqq1」、QQ を「x>0x>0 かつ y>0y>0」とします。 PP から QQ がいえるか、逆に QQ から PP がいえるかを分けて考えましょう。

PP では x2+y21x^2+y^2\leqq1 より x1, y1x\leqq1,\ y\leqq1 です。 もし x0x\leqq0 なら x+y1x+y\leqq1 となり、もう一つの条件に反します。 y0y\leqq0 も同様です。 逆向きは、x,yx,y がともに正でも和が1以下になる例を探せば否定できます。

解答

(1)

ユークリッドの互除法より、

5251=3127+2124,3127=2124+1003,2124=10032+118,1003=1188+59,118=592.\begin{aligned} 5251&=3127+2124,\\ 3127&=2124+1003,\\ 2124&=1003\cdot2+118,\\ 1003&=118\cdot8+59,\\ 118&=59\cdot2. \end{aligned}

最大公約数は 5959 であるから、

31275251=3127÷595251÷59=5389.\frac{3127}{5251}=\frac{3127\div59}{5251\div59}=\boxed{\frac{53}{89}}.

アイは 5353、ウエは 8989

(2)

共通の値を k0k\ne0 とおくと、

x+y=5k,y+z=2k,z+x=3k.x+y=5k,\quad y+z=2k,\quad z+x=3k.

辺々を加えると 2(x+y+z)=10k2(x+y+z)=10k より、x+y+z=5kx+y+z=5k。 したがって、x=3k, y=2k, z=0x=3k,\ y=2k,\ z=0 なので、

xy+yz+zxx2+y2+z2=6k213k2=613.\frac{xy+yz+zx}{x^2+y^2+z^2} =\frac{6k^2}{13k^2}=\boxed{\frac6{13}}.

オは 66、カキは 1313

(3)

剰余の定理より、f(47)=14f\left(\dfrac47\right)=14。 よって、求める余りは

(6473)f(47)=3714=6.\left(6\cdot\frac47-3\right)f\left(\frac47\right) =\frac37\cdot14=\boxed6.

クは 66

(4)

siny=cosx+3, cosy=1sinx\sin y=\cos x+\sqrt3,\ \cos y=-1-\sin x を2乗して加えると、

1=(cosx+3)2+(1sinx)2=5+23cosx+2sinx.\begin{aligned} 1&=(\cos x+\sqrt3)^2+(-1-\sin x)^2\\ &=5+2\sqrt3\cos x+2\sin x. \end{aligned}

したがって、

2sin(x+π3)=2.2\sin\left(x+\frac\pi3\right)=-2.

0x<2π0\leqq x<2\pi より π3x+π3<7π3\dfrac\pi3\leqq x+\dfrac\pi3<\dfrac{7\pi}3 なので、

x+π3=3π2,x=7π6.x+\frac\pi3=\frac{3\pi}2,\qquad \boxed{x=\frac{7\pi}6}.

もとの二式から、

siny=32,cosy=12.\sin y=\frac{\sqrt3}2,\qquad \cos y=-\frac12.

0y<2π0\leqq y<2\pi より y=2π3\boxed{y=\dfrac{2\pi}3}。 この組はもとの連立方程式を満たす。 ケは 77、コは 66、サは 22、シは 33

(5)

t=log2x>0t=\log_2x>0 とおくと x=2tx=2^t であり、

tt=23t.t^t=2^{3t}.

両辺の底2の対数を取って、tlog2t=3tt\log_2t=3tt>0t>0 より log2t=3\log_2t=3、したがって t=8t=8。 よって、

x=28=256.\boxed{x=2^8=256}.

スセソは 256256

(6)

4個のサイコロを区別すると、目の出方は全部で 646^4 通りであり、いずれも同様に確からしい。 1と6がどちらも出る場合は 242=142^4-2=14 通りなので、求める確率は

24264=141296=7648.\frac{2^4-2}{6^4}=\frac{14}{1296}=\boxed{\frac7{648}}.

タは 77、チツテは 648648

補足1の出る個数で数え直す

1が出る個数は1個、2個、3個です。 それぞれ 4C1=4\,{}_4C_1=4 通り、4C2=6\,{}_4C_2=6 通り、4C3=4\,{}_4C_3=4 通りで、合計14通りになります。 引くべき場合の数に迷ったときは、この数え方でも確認できます。

(7)

PP を「x+y>1x+y>1 かつ x2+y21x^2+y^2\leqq1」、QQ を「x>0x>0 かつ y>0y>0」とする。 PP が成り立つとする。 x2+y21x^2+y^2\leqq1 より x1, y1x\leqq1,\ y\leqq1x0x\leqq0 なら x+y1x+y\leqq1 となり、x+y>1x+y>1 に矛盾する。 したがって x>0x>0 であり、同様に y>0y>0 である。 よって PPQQ の十分条件である。

一方、x=y=14x=y=\dfrac14QQ を満たすが、x+y=12x+y=\dfrac12 なので PP を満たさない。 よって PPQQ の必要条件ではない。 したがって、トは

問題データ

難易度の目安
B(標準)
目標時間
25

講評

七つの独立した小問からなる問題です。 難易度はB、目標時間は見直しを含めて25分程度とします。 特に(4)は、二つの角を含む式から一方を消す工夫が必要で、小問集合の中では時間がかかりやすい設問です。

まず(1)〜(3)と(6)を確実に得点しましょう。 (1)は互除法、(3)は剰余の定理を使えば、必要な計算を絞れます。 (6)は「1か6だけが出る」と「1と6が両方出る」を区別できるかがポイントです。

(4)で手が止まったら、ほかの小問へ進んでから戻って構いません。 復習では、sin2y+cos2y=1\sin^2y+\cos^2y=1 を使って角を消す手順を身に付けてください。 (5)は対数を取った後の計算は短く、最後に tt から xx へ戻すだけです。 (7)は具体例だけで十分条件を証明したつもりにならず、成り立つ向きには一般的な根拠、成り立たない向きには反例を用意しましょう。

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