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【解答・解説】2025年 麻布大学 獣医学科 第Ⅰ期B日程 数学 第4問

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4

座標平面において直線 y=12xy=\dfrac12x 上の点 (p, 12p)\left(p,\ \dfrac12p\right) から曲線 y=x2+1y=x^2+1 に引いた2本の接線を , m\ell,\ m とし,接点の xx 座標をそれぞれ α, β\alpha,\ \beta(ただし,α<β\alpha<\beta)とする。次の問いに答えよ。

(1)α, β\alpha,\ \beta の和と積を pp の式で表すと,

α+β=p,αβ=p\alpha+\beta=\boxed{\text{さ}}p,\qquad \alpha\beta=\frac{\boxed{\text{し}}}{\boxed{\text{す}}}p-\boxed{\text{せ}}

である。したがって,α, β\alpha,\ \betaxx の2次方程式 x2px+p=0\boxed{\text{そ}}x^2-\boxed{\text{た}}px+p-\boxed{\text{ち}}=0 の解である。

(2)\ellmm,および曲線で囲まれる部分の面積 SS は,

S=てと(p2p+)32S=\frac{\boxed{\text{つ}}}{\boxed{\text{てと}}} \left(\boxed{\text{な}}p^2-\boxed{\text{に}}p+\boxed{\text{ぬ}}\right)^{\frac32}

となる。この式から SSp=p=\dfrac{\boxed{\text{ね}}}{\boxed{\text{の}}} のとき最小値 ひふへほ\dfrac{\boxed{\text{は}}\sqrt{\boxed{\text{ひふ}}}}{\boxed{\text{へほ}}} をとることがわかる。

重要知識と着眼点

(1)接点の座標が満たす方程式を作る

接線の方程式の求め方

接点を tt で置いて接線の式を立てる。 y=f(x)y=f(x)x=tx=t での接線は y=f(t)(xt)+f(t)y=f^{\prime}(t)(x-t)+f(t)

接点の xx 座標を tt とおきます。 f(x)=x2+1f(x)=x^2+1 を微分すると f(x)=2xf'(x)=2x です。 接線の傾きは 2t2t なので、接線の式は y=2txt2+1y=2tx-t^2+1 となります。 これが (p,p2)\left(p,\dfrac p2\right) を通る条件から、tt の2次方程式ができます。 その二つの解が α,β\alpha,\beta なので、個々の値を求めなくても和と積が分かります。

方程式の解の和と積の扱い方(解と係数の関係)

2次方程式 ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0 の解が α,β\alpha,\beta のとき、

α+β=ba,αβ=ca\alpha+\beta=-\dfrac ba,\quad\alpha\beta=\dfrac ca

3次方程式 ax3+bx2+cx+d=0ax^3+bx^2+cx+d=0 の解が α,β,γ\alpha,\beta,\gamma のとき、

α+β+γ=ba,αβ+βγ+γα=ca,αβγ=da\alpha+\beta+\gamma=-\dfrac ba,\quad\alpha\beta+\beta\gamma+\gamma\alpha=\dfrac ca,\quad\alpha\beta\gamma=-\dfrac da

(2)下側の接線が切り替わる点で積分を分ける

2本の接線の交点は (p,p2)\left(p,\dfrac p2\right) です。 (1)で α+β=2p\alpha+\beta=2p が分かるので、pp は二つの接点の xx 座標の中点になります。

囲まれた部分の上側は放物線、下側は接線です。 下側の接線は x=px=p で切り替わるため、αxp\alpha\leqq x\leqq ppxβp\leqq x\leqq\beta に分けて面積を求めます。

放物線と2本の接線で囲まれた部分。左の接点の横座標がα、接線どうしの交点がp、右の接点がβ。面積をx=pで左右に分ける。

左側では接線 \ell、右側では接線 mm が領域の下側になります。図は p=14p=\dfrac14 の場合です。

曲線と接線の式の差は、左側が (xα)2(x-\alpha)^2、右側が (xβ)2(x-\beta)^2 となります。 展開せずにこの形で積分すると、計算が短くなります。 面積を βα\beta-\alpha の式で表したあと、(1)の和と積から差の2乗を求めます。

解答

(1)

曲線 y=x2+1y=x^2+1 上の点 (t,t2+1)(t,t^2+1) における接線は、

y=2t(xt)+t2+1=2txt2+1.y=2t(x-t)+t^2+1=2tx-t^2+1.

この接線が (p,p2)\left(p,\dfrac p2\right) を通るので、

p2=2tpt2+1.\frac p2=2tp-t^2+1.

よって、接点の xx 座標は

t22pt+p21=0t^2-2pt+\frac p2-1=0

を満たす。 その二つの解が α,β\alpha,\beta だから、解と係数の関係より

α+β=2p,αβ=12p1.\boxed{\alpha+\beta=2p},\qquad \boxed{\alpha\beta=\frac12p-1}.

また、α,β\alpha,\betaxx の2次方程式

2x24px+p2=0\boxed{2x^2-4px+p-2=0}

の解である。 よって、さ・す・そ・ちは 22、し・せは 11、たは 44 である。

補足2本の接線はどの p でも引ける

接点を決める2次方程式 t22pt+p21=0t^2-2pt+\dfrac p2-1=0 の判別式は、

4p22p+4=4(p14)2+154>04p^2-2p+4 =4\left(p-\frac14\right)^2+\frac{15}{4}>0

です。 したがって、すべての実数 pp で異なる二つの接点が存在します。 接線の傾きも 2α,2β2\alpha,2\beta と異なるため、2本の異なる接線になります。

(2)

接線の式は

: y=2αxα2+1,m: y=2βxβ2+1.\begin{aligned} \ell:&\ y=2\alpha x-\alpha^2+1,\\ m:&\ y=2\beta x-\beta^2+1. \end{aligned}

p=α+β2p=\dfrac{\alpha+\beta}{2} より α<p<β\alpha<p<\beta である。 左の区間 αxp\alpha\leqq x\leqq p では接線 \ell、右の区間 pxβp\leqq x\leqq\beta では接線 mm が領域の下側となる。 曲線から各接線の式を引くと、それぞれ (xα)2,(xβ)2(x-\alpha)^2,(x-\beta)^2 である。 また、pα=βp=βα2p-\alpha=\beta-p=\dfrac{\beta-\alpha}{2} だから、

S=αp(xα)2dx+pβ(xβ)2dx=(pα)33+(βp)33=(βα)312.\begin{aligned} S&=\int_\alpha^p(x-\alpha)^2\,dx +\int_p^\beta(x-\beta)^2\,dx\\ &=\frac{(p-\alpha)^3}{3} +\frac{(\beta-p)^3}{3}\\ &=\frac{(\beta-\alpha)^3}{12}. \end{aligned}

(1)より、

(βα)2=(α+β)24αβ=4p22p+4.\begin{aligned} (\beta-\alpha)^2 &=(\alpha+\beta)^2-4\alpha\beta\\ &=4p^2-2p+4. \end{aligned}

βα>0\beta-\alpha>0 なので、

S=112(4p22p+4)32.\boxed{S=\frac1{12}(4p^2-2p+4)^{\frac32}}.

ここで、

4p22p+4=4(p14)2+154.4p^2-2p+4 =4\left(p-\frac14\right)^2+\frac{15}{4}.

正の数の 32\dfrac32 乗は、その数が小さいほど小さいから、p=14\boxed{p=\dfrac14} のとき SS は最小となる。 その最小値は

112(154)32=51532.\frac1{12}\left(\frac{15}{4}\right)^{\frac32} =\boxed{\frac{5\sqrt{15}}{32}}.

空欄は次のとおり。

空欄 解答
つ・ね 11
てと 1212
な・ぬ・の 44
22
55
ひふ 1515
へほ 3232
補足接線が切り替わる理由

2本の接線の高さの差は、

(2αxα2+1)(2βxβ2+1)=2(αβ)(xp).\begin{aligned} (2\alpha x-\alpha^2+1) &-(2\beta x-\beta^2+1)\\ &=2(\alpha-\beta)(x-p). \end{aligned}

α<β\alpha<\beta より、x<px<p では \ell の方が高く、x>px>p では mm の方が高くなります。 囲まれた領域は、放物線と「高い方の接線」の間です。 一方の接線だけを使って α\alpha から β\beta まで積分すると、領域の外側まで数えてしまいます。

補足簡単な値で面積を確認する

p=0p=0 なら接点は α=1,β=1\alpha=-1,\beta=1、2本の接線は y=2x,y=2xy=-2x,y=2x です。 左右対称なので、面積は

201(x2+12x)dx=201(x1)2dx=23.\begin{aligned} 2\int_0^1(x^2+1-2x)\,dx &=2\int_0^1(x-1)^2\,dx\\ &=\frac23. \end{aligned}

求めた公式に p=0p=0 を代入しても 11243/2=23\dfrac1{12}\cdot4^{3/2}=\dfrac23 となります。

問題データ

難易度の目安
B(標準)
目標時間
20

講評

接線の方程式、解と係数の関係、面積の積分を組み合わせる問題です。 難易度はB、目標時間は20分とします。 (1)は接点を文字で置く基本手順で取り切りたいところです。 (2)では図を描き、囲まれた領域を正しく捉えられるかが差につながります。

接点 α,β\alpha,\beta を解の公式で求めてから積分すると、根号を含む長い計算になります。 和と積を求めさせる誘導を生かし、p=α+β2p=\dfrac{\alpha+\beta}{2}(βα)2(\beta-\alpha)^2 を使いましょう。

面積の式ができれば、最後の最小値は平方完成で求まります。 複雑に見える 32\dfrac32 乗を微分する前に、括弧の中が最小になる条件を考えると、計算の負担を減らせます。

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