重要知識と着眼点
(1)組合せの和を二項定理でまとめる
の扱い方(二項定理)
が 以上の整数のとき、展開した式の の係数は ()。
。
組合せの数がすべて足されているときは、二項定理に を代入します。 ただし、本問の和は から始まっています。 から を引く必要があります。 あとは が の倍数であることを使います。
(2)角の範囲から符号を決める
三角関数の基本的な関係式
。
()。
より、 です。 これを に代入すれば、 が求まります。 平方根を取る前に、角の範囲を確認しましょう。 で正接が負になるのは第2象限なので、、 です。
(3)実部と虚部をそれぞれ比較する
複素数の方程式の扱い方
左辺を ( は実数)の形に整理し、 を同時に満たす条件を求める。
方程式の実数解を として考えます。 このとき、 を含まない部分と の係数は、ともに実数になります。 したがって、この二つが同時に になる条件を求めます。 の係数から が得られるため、もう一方の式へ代入して を求めます。 最後に、それぞれの と実数解の対応を確かめます。
(4)大きさの2乗を平方完成する
2次関数の軸・頂点の求め方(平方完成)
を平方完成して の形にする。
軸は 、頂点は 。
ベクトルの大きさは 以上なので、大きさの2乗が最小になるときに、大きさ自体も最小になります。 の成分をそれぞれ2乗して足せば、 の2次式です。 平方完成して最小値を求め、最後に平方根を取ります。
解答
(1)
二項定理より、
したがって、与えられた和は
であり、余りは 。 よって、アは である。
(2)
より、
なので、
したがって、
よって、イは 、ウエは である。
(3)
方程式の実数解を とする。 はともに実数であり、与えられた方程式は
となるので、
を前の式に代入すると、
よって 。 それぞれ となり、どちらも上の二つの式を満たす。 したがって、
よって、オ・カ・キ・ク・ケ・コサは順に である。
(4)
したがって、 のとき、大きさは最小値
をとる。 よって、シは 、スは 、セは 、ソタは 、チは である。
補足見直しのポイント
(1)は を引いたか、(2)は正弦と余弦の符号、(3)は と の対応を確認します。 (4)は最小値 が「大きさの2乗」の値であることに注意しましょう。 求める大きさには平方根が必要です。
講評
二項定理、三角比、複素数、ベクトルの基本事項を使う小問集合です。 難易度はB、目標時間は見直しを含めて15分とします。 どの小問も、方針が決まれば計算は短く、全問正解を目指したい大問です。
(1)は、組合せの和から二項定理を思い出せるかが要点です。 (3)は係数に が含まれますが、実数解という条件から実部と虚部を比較すれば、実数の連立方程式として解けます。 解の公式で複素数の平方根を計算しようとせず、まず条件を式にする練習をしておきましょう。
(2)の符号と(4)の平方根は、方針が合っていても失点しやすいところです。 計算を終えたら、求められた量と答えの形を照合してください。


問題データ