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【解答・解説】2024年 麻布大学 獣医学科 第Ⅱ期 数学 第1問

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1

以下の問いに答えよ。

(1)x,y>0x,y>0 とする。関数 (x+3y)(y+3x)\left(x+\dfrac3y\right)\left(y+\dfrac3x\right) の最小値は アイ\boxed{\text{アイ}} である。

(2)π2<θ<π2-\dfrac\pi2<\theta<\dfrac\pi2 である θ\theta について sinθ+cosθ=23\sin\theta+\cos\theta=\dfrac{\sqrt2}{3} が成り立つとき,sinθcosθ=ウエ\sin\theta-\cos\theta=\dfrac{\boxed{\text{ウエ}}}{\boxed{\text{オ}}} である。

(3)kk を定数とする。xx の整式 x22y2+xy+kx+2y+4x^2-2y^2+xy+kx+2y+4 が,x,yx,y についての2つの1次式の積に因数分解されるとき,kk の値は カキ\boxed{\text{カキ}} または \boxed{\text{ク}} である。

(4)a=(5,7), b=(6,4), c=(21,19)\vec a=(-5,7),\ \vec b=(6,-4),\ \vec c=(21,19) とする。c=ma+nb\vec c=m\vec a+n\vec b を満たす実数 m,nm,nm=, n=コサm=\boxed{\text{ケ}},\ n=\boxed{\text{コサ}} である。

(5)2直線

1:kxy+4k+5=0,2:3x+(2k1)y5=0\begin{aligned} \ell_1&:kx-y+4k+5=0,\\ \ell_2&:-3x+(2k-1)y-5=0 \end{aligned}

がある。直線 1\ell_1 は定数 kk の値によらず,定点 (シス,)\left(\boxed{\text{シス}},\boxed{\text{セ}}\right) を通る。また,2直線 1,2\ell_1,\ell_2 が平行になるときの kk の値は,ソタ\boxed{\text{ソタ}} または \dfrac{\boxed{\text{チ}}}{\boxed{\text{ツ}}} である。

(6)6冊の同じ種類のノートをA,B,Cの3人に配布する。1冊も配布されない人がいてよいとすると,配り方は全部で テト\boxed{\text{テト}} 通りある。

重要知識と着眼点

(1)展開して、積 xy に注目する

和の最小値・積の最大値の扱い方(相加相乗平均の不等式)

  1. a,b0a,b\geqq0 のとき、a+b2aba+b\geqq2\sqrt{ab}。等号成立は a=ba=b
  2. a,b,c0a,b,c\geqq0 のとき、a+b+c3abc3a+b+c\geqq3\sqrt[3]{abc}。等号成立は a=b=ca=b=c

和または積が一定のときに、使えないか考える。

そのまま二つの括弧を比べるより、展開して xy+6+9/(xy)xy+6+9/(xy) とする方が簡単です。 xyxy9/(xy)9/(xy) は正で、積が 99 に固定されています。 相加相乗平均の不等式を使い、等号が成り立つ x,yx,y が存在することまで確かめます。

(2)差の2乗を求めてから、符号を決める

sinθ±cosθ\sin\theta\pm\cos\theta の扱い方

2乗して、積や倍角の式に直す。

(sinθ±cosθ)2=1±2sinθcosθ=1±sin2θ.\begin{aligned} (\sin\theta\pm\cos\theta)^2 &=1\pm2\sin\theta\cos\theta\\ &=1\pm\sin2\theta. \end{aligned}

和の2乗と差の2乗を足すと、積の項が打ち消し合い、2(sin2θ+cos2θ)=22(\sin^2\theta+\cos^2\theta)=2 となります。 したがって、和の値から差の2乗を求められます。 ただし、2乗だけでは差の符号は決まりません。 π/2<θ<π/2-\pi/2<\theta<\pi/2 では cosθ>0\cos\theta>0 であることを使い、正負のどちらが条件に合うかを確認します。

(3)2次の項から、因数の形を決める

2次の項をまとめると、x2+xy2y2=(x+2y)(xy)x^2+xy-2y^2=(x+2y)(x-y) です。 そのため、求める因数分解の形を (x+2y+u)(xy+v)(x+2y+u)(x-y+v) とおけます。 展開したときの yy の係数と定数項を比較して u,vu,v を求め、最後に xx の係数 u+vu+v を調べます。

(4)成分ごとに等式を作る

ベクトルが等しいときは、対応する成分がそれぞれ等しくなります。 c=ma+nb\vec c=m\vec a+n\vec b の右辺を成分で表せば、m,nm,n の連立1次方程式になります。

(5)定点と平行条件を分けて考える

定点は、kk にどの値を入れても直線の式を満たす点です。 k(x+4)y+5=0k(x+4)-y+5=0 と整理し、kk の係数と残りの部分をともに 00 にします。

平行条件は傾きの一致です。 ただし、2\ell_22k1=02k-1=0 のとき yy の項が消え、xx 軸に垂直な直線になります。 この場合を確認してから、2k12k-1 で割って傾きを求めます。

(6)ノートを丸、3人の境目を仕切りで表す

重複を許して選ぶ場合の数(重複組合せ)

nn 種類から順序を区別せず rr 個選ぶ場合の数は、n+r1Cr{}_{n+r-1}C_rrr 個の○と n1n-1 本の仕切りを並べ、仕切りで分けられた各区画の○の個数を、各種類を選ぶ個数と考える。

6個の丸と2本の仕切りを並べ、左からA、B、Cに渡す冊数を表します。 例えば「○○||○○○○」は、Aに2冊、Bに0冊、Cに4冊を渡す配り方です。 0冊でもよいため、仕切りを端に置いたり、2本を隣り合わせたりしてかまいません。

解答

(1)

x,y>0x,y>0 より、

(x+3y)(y+3x)=xy+6+9xy2xy9xy+6=12.\begin{aligned} \left(x+\frac3y\right)\left(y+\frac3x\right) &=xy+6+\frac9{xy}\\ &\geqq2\sqrt{xy\cdot\frac9{xy}}+6=12. \end{aligned}

等号は xy=9/(xy)xy=9/(xy)、すなわち xy=3xy=3 のときに成り立つ。 例えば x=1,y=3x=1,y=3 で実現するので、最小値は 12\boxed{12}

アイは 1212

(2)

(sinθcosθ)2=2(sinθ+cosθ)2=229=169.\begin{aligned} (\sin\theta-\cos\theta)^2 &=2-(\sin\theta+\cos\theta)^2\\ &=2-\frac29=\frac{16}{9}. \end{aligned}

よって sinθcosθ=±4/3\sin\theta-\cos\theta=\pm4/3。 もし 4/34/3 ならば、

2cosθ=2343<02\cos\theta=\frac{\sqrt2}{3}-\frac43<0

となり、cosθ>0\cos\theta>0 に反する。 したがって、sinθcosθ=43\boxed{\sin\theta-\cos\theta=-\dfrac43}

ウエは 4-4、オは 33

(3)

(x+2y+u)(xy+v)=x2+xy2y2+(u+v)x+(2vu)y+uv.\begin{aligned} &(x+2y+u)(x-y+v)\\ &\quad=x^2+xy-2y^2+(u+v)x+(2v-u)y+uv. \end{aligned}

係数を比較すると、2vu=2, uv=4, k=u+v2v-u=2,\ uv=4,\ k=u+vu=2v2u=2v-2uv=4uv=4 に代入して、

(2v2)v=4,(v2)(v+1)=0.(2v-2)v=4,\qquad (v-2)(v+1)=0.

よって (u,v)=(2,2),(4,1)(u,v)=(2,2),(-4,-1) であり、k=4,5k=4,-5。 実際に、

k=4:(x+2y+2)(xy+2),k=5:(x+2y4)(xy1)\begin{aligned} k=4&:\quad(x+2y+2)(x-y+2),\\ k=-5&:\quad(x+2y-4)(x-y-1) \end{aligned}

と因数分解できる。 したがって、k=5, 4\boxed{k=-5,\ 4}

カキは 5-5、クは 44

(4)

c=ma+nb\vec c=m\vec a+n\vec b を成分で表すと、

(21,19)=(5m+6n, 7m4n).(21,19)=(-5m+6n,\ 7m-4n).

対応する成分を比較して、

{5m+6n=21,7m4n=19.\begin{cases} -5m+6n=21,\\ 7m-4n=19. \end{cases}

上の式を2倍、下の式を3倍して加えると、11m=9911m=99 より m=9m=9。 これを上の式に代入して n=11n=11

よって、m=9, n=11\boxed{m=9,\ n=11}。 ケは 99、コサは 1111

(5)

1\ell_1 の式は k(x+4)y+5=0k(x+4)-y+5=0x+4=0, y+5=0x+4=0,\ -y+5=0 とすれば、kk の値によらず成り立つので、定点は (4,5)\boxed{(-4,5)}

k=1/2k=1/2 のとき、2\ell_2x=5/3x=-5/3 であり、1\ell_1 と平行ではない。 k1/2k\ne1/2 のとき、傾きを比較して、

k=32k1.k=\frac3{2k-1}.

したがって、

2k2k3=(k+1)(2k3)=02k^2-k-3=(k+1)(2k-3)=0

より k=1,3/2k=-1,3/2。 どちらも k1/2k\ne1/2 を満たす。 また、2直線の切片は k=1k=-1 のとき 1,5/31,-5/3k=3/2k=3/2 のとき 11,5/211,5/2 で、直線どうしは一致しない。 よって、k=1, 32\boxed{k=-1,\ \dfrac32}

シスは 4-4、セは 55、ソタは 1-1、チは 33、ツは 22

(6)

6個の丸と2本の仕切りを並べると考える。 8か所から仕切りを置く2か所を選ぶので、

8C2=872=28通り.{}_{8}C_2=\frac{8\cdot7}{2}=\boxed{28\text{通り}}.

テトは 2828

補足冊数を固定して数え直す

Aに渡す冊数を aa とすると、Bに渡せる冊数は 00 冊から 6a6-a 冊までの 7a7-a 通りです。 Cの冊数は残りとして決まるので、合計は 7+6+5+4+3+2+1=287+6+5+4+3+2+1=28 通りとなります。 仕切りによる計算に不安があれば、この数え方でも確認できます。

問題データ

難易度の目安
B(標準)
目標時間
20

講評

基本的な計算力と、条件を落とさずに処理する力を問う小問集合です。 難易度はB、目標時間は見直しを含めて20分です。

(1)(4)(6)は確実に得点したい問題です。 (2)は差の2乗を求めた後の符号、(5)は傾きを求めるときの分母に注意しましょう。 (3)で因数の形が浮かばなければ、先に残りの小問を解き、戻って2次の項の因数分解から考えてください。 負号も一つの解答欄に入るため、最後に空欄への転記まで見直しましょう。

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