重要知識と着眼点
(1)積は奇偶、和は3で割った余りで考える
条件を満たさない方も考える(余事象)
条件を満たす方と満たさない方を比べ、数えやすい方を求める。 個数は「全体 − 満たさない個数」。 確率は 。
積が偶数になるのは、少なくとも一方が偶数のときです。 「偶数・奇数」と「偶数・偶数」に分けるより、反対の「2枚とも奇数」を数える方が簡単です。 1から15までには奇数が8個あります。
和が3の倍数になる条件は、二つの数を3で割った余りで整理します。 余りの和が0または3になればよいので、余りの組は、順序を区別しなければ または です。 余りが0、1、2の数はそれぞれ5個ずつあります。
(2)大小の順序と、3辺になる条件を分けて考える
確率の定石
- 基本は、 で求める。
- 1つの場合の確率が分かるときは、 。
- 試行回数に応じて変わる確率は、確率漸化式を考える。 1,2では重複なく数え、各場合が同様に確からしいことを確認する。
選ばれた3枚がどの組でも、取り出される順序は 通りあり、それぞれ同じ確率で起こります。 となる順序は、そのうち一つだけです。
直角三角形が存在するかどうかは、取り出した順序によらず、選んだ3枚の数だけで決まります。 この後半では、 を追加の条件にしないように注意しましょう。
直角三角形の3辺を小さい順に とすると、三平方の定理より です。 や の組だけでなく、 を2倍、3倍した組も候補になります。 解答では該当する組を挙げ、補足で漏れがないことを確かめます。
解答
(1)
2枚の取り出し方は、全部で 通りであり、同様に確からしい。
積が奇数となるのは、8枚の奇数のカードから2枚を取り出すときである。 よって、積が偶数となる確率は
また、3で割った余りが0、1、2のカードは、それぞれ5枚ずつある。 和が3の倍数になる取り出し方は、次の2通りに分けられる。
| 余りの組 | 取り出し方 |
|---|---|
| 通り | |
| 通り |
したがって、求める確率は
ツテは 、トナは 、ニは 、ヌは 。
(2)
異なる3枚のカードについて、取り出される順序は 通りであり、同様に確からしい。 そのうち となる順序は1通りなので、求める確率は 。
次に、直角三角形の3辺となる数の組を小さい順に並べると、
の4組である。 3枚の組の選び方は 通りであり、どの組も取り出す順序は6通りずつある。 よって、直角三角形が存在する確率は
ネは 、ノは 、ハは 、ヒフヘは 。
補足直角三角形の数え漏れを確かめる
3辺を とします。 より、 です。 そこで
を使って、小さい辺 を順に調べます。
とおくと、 であり、 はともに奇数またはともに偶数の正の整数です。 各約数の組から を求め、 を満たすものを残します。 例えば なら から が得られます。
| 条件を満たす | |
|---|---|
| なし | |
| なし | |
| なし | |
| なし |
これで、解答の4組以外にないことを確認できます。
講評
前半は余事象と余りによる分類、後半は取り出す順序と数の組の区別が要点です。 難易度はB、目標時間は10分です。
(1)と(2)の最初は、基本的な数え方で確実に取りたい設問です。 最後は三平方の定理を満たす整数の組を、何組見つけられるかで差がつきます。 の倍数を見落とさないことに加え、分母を組合せで数えたなら分子も順序を区別せず数える、という一貫性を意識してください。


問題データ