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【解答・解説】2024年 麻布大学 獣医学科 第Ⅰ期F日程 数学 第2問

公開

2

1から15までの整数が1枚に1つずつ書かれた15枚のカードがある。

(1)15枚の中から2枚のカードを同時に取り出すとき,カードに書かれている2つの数の積が偶数である確率は ツテトナ\dfrac{\boxed{\text{ツテ}}}{\boxed{\text{トナ}}} であり,2つの数の和が3の倍数である確率は \dfrac{\boxed{\text{ニ}}}{\boxed{\text{ヌ}}} である。

(2)15枚の中から3枚のカードを続けて取り出し,取り出した順に a, b, ca,\ b,\ c とするとき,a<b<ca<b<c である確率は \dfrac{\boxed{\text{ネ}}}{\boxed{\text{ノ}}}a, b, ca,\ b,\ c を3辺の長さとする直角三角形が存在する確率は ヒフヘ\dfrac{\boxed{\text{ハ}}}{\boxed{\text{ヒフヘ}}} である。

重要知識と着眼点

(1)積は奇偶、和は3で割った余りで考える

条件を満たさない方も考える(余事象)

条件を満たす方と満たさない方を比べ、数えやすい方を求める。 個数は「全体 − 満たさない個数」。 確率は P(A)=1P(A)P(A)=1-P(\overline A)

積が偶数になるのは、少なくとも一方が偶数のときです。 「偶数・奇数」と「偶数・偶数」に分けるより、反対の「2枚とも奇数」を数える方が簡単です。 1から15までには奇数が8個あります。

和が3の倍数になる条件は、二つの数を3で割った余りで整理します。 余りの和が0または3になればよいので、余りの組は、順序を区別しなければ (0,0)(0,0) または (1,2)(1,2) です。 余りが0、1、2の数はそれぞれ5個ずつあります。

(2)大小の順序と、3辺になる条件を分けて考える

確率の定石

  1. 基本は、条件を満たす場合の数すべての場合の数\dfrac{\text{条件を満たす場合の数}}{\text{すべての場合の数}} で求める。
  2. 1つの場合の確率が分かるときは、 条件を満たす場合の数×1つの場合が起こる確率\text{条件を満たす場合の数}\times\text{1つの場合が起こる確率}
  3. 試行回数に応じて変わる確率は、確率漸化式を考える。 1,2では重複なく数え、各場合が同様に確からしいことを確認する。

選ばれた3枚がどの組でも、取り出される順序は 3!=63!=6 通りあり、それぞれ同じ確率で起こります。 a<b<ca<b<c となる順序は、そのうち一つだけです。

直角三角形が存在するかどうかは、取り出した順序によらず、選んだ3枚の数だけで決まります。 この後半では、a<b<ca<b<c を追加の条件にしないように注意しましょう。

直角三角形の3辺を小さい順に u<v<wu<v<w とすると、三平方の定理より u2+v2=w2u^2+v^2=w^2 です。 3,4,53,4,55,12,135,12,13 の組だけでなく、3,4,53,4,5 を2倍、3倍した組も候補になります。 解答では該当する組を挙げ、補足で漏れがないことを確かめます。

解答

(1)

2枚の取り出し方は、全部で 15C2=105{}_{15}C_2=105 通りであり、同様に確からしい。

積が奇数となるのは、8枚の奇数のカードから2枚を取り出すときである。 よって、積が偶数となる確率は

18C215C2=128105=1115.1-\frac{{}_8C_2}{{}_{15}C_2} =1-\frac{28}{105} =\boxed{\frac{11}{15}}.

また、3で割った余りが0、1、2のカードは、それぞれ5枚ずつある。 和が3の倍数になる取り出し方は、次の2通りに分けられる。

余りの組 取り出し方
(0,0)(0,0) 5C2=10{}_5C_2=10 通り
(1,2)(1,2) 55=255\cdot5=25 通り

したがって、求める確率は

10+25105=13.\frac{10+25}{105}=\boxed{\frac13}.

ツテは 1111、トナは 1515、ニは 11、ヌは 33

(2)

異なる3枚のカードについて、取り出される順序は 3!=63!=6 通りであり、同様に確からしい。 そのうち a<b<ca<b<c となる順序は1通りなので、求める確率は 16\boxed{\dfrac16}

次に、直角三角形の3辺となる数の組を小さい順に並べると、

(3,4,5),(6,8,10),(9,12,15),(5,12,13)\begin{gathered} (3,4,5),\quad(6,8,10),\\ (9,12,15),\quad(5,12,13) \end{gathered}

の4組である。 3枚の組の選び方は 15C3=455{}_{15}C_3=455 通りであり、どの組も取り出す順序は6通りずつある。 よって、直角三角形が存在する確率は

464556=4455.\frac{4\cdot6}{455\cdot6}=\boxed{\frac4{455}}.

ネは 11、ノは 66、ハは 44、ヒフヘは 455455

補足直角三角形の数え漏れを確かめる

3辺を u<v<w15u<v<w\leqq15 とします。 2u2<u2+v2=w22252u^2<u^2+v^2=w^2\leqq225 より、1u101\leqq u\leqq10 です。 そこで

(wv)(w+v)=u2(w-v)(w+v)=u^2

を使って、小さい辺 uu を順に調べます。

wv=d, w+v=ew-v=d,\ w+v=e とおくと、de=u2de=u^2 であり、d,ed,e はともに奇数またはともに偶数の正の整数です。 各約数の組から v=(ed)/2, w=(e+d)/2v=(e-d)/2,\ w=(e+d)/2 を求め、u<v<w15u<v<w\leqq15 を満たすものを残します。 例えば u=5u=5 なら (d,e)=(1,25)(d,e)=(1,25) から (v,w)=(12,13)(v,w)=(12,13) が得られます。

uu 条件を満たす (v,w)(v,w)
1,21,2 なし
33 (4,5)(4,5)
44 なし
55 (12,13)(12,13)
66 (8,10)(8,10)
7,87,8 なし
99 (12,15)(12,15)
1010 なし

これで、解答の4組以外にないことを確認できます。

問題データ

関連分野
なし
難易度の目安
B(標準)
目標時間
10

講評

前半は余事象と余りによる分類、後半は取り出す順序と数の組の区別が要点です。 難易度はB、目標時間は10分です。

(1)と(2)の最初は、基本的な数え方で確実に取りたい設問です。 最後は三平方の定理を満たす整数の組を、何組見つけられるかで差がつきます。 (3,4,5)(3,4,5) の倍数を見落とさないことに加え、分母を組合せで数えたなら分子も順序を区別せず数える、という一貫性を意識してください。

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