重要知識と着眼点
(1)中心を含む位置関係から、弧に対する角を読む
台形が中心Oを内部に含むので、二つの底辺はOを挟んで反対側にあります。 AB、DCの中点をそれぞれM、Nとすると、M、O、Nは一直線上に並びます。 まず、この位置関係を図に表しましょう。
Oは二つの底辺の間にあります。MNが台形の高さです。
三角形の辺と角・外接円の半径の関係(正弦定理)
角 の対辺を 、外接円の半径を とすると、
正弦定理から を求める方法もありますが、正弦の値だけでは鋭角と鈍角を区別できません。 ここでは、半径と弦の半分でできる直角三角形を使い、先に中心角を求めます。 円周角は、それと同じ弧に対する中心角の半分です。
ABに対する小さい中心角は です。 また、 より、三角形ODCは正三角形です。 したがって、DCに対する小さい中心角は です。 また、 より、弧ADと弧BCの長さは等しくなります。 残りの角度を二等分すれば、 につながります。
(2)辺と対角線を、それぞれ円の弦として扱う
(1)で弧に対する中心角が分かると、ADは中心角 に対する弦です。 したがって、三角形AODは直角二等辺三角形になります。
BDは、三角形ABDに正弦定理を使って求めます。 弧BCと弧CDを合わせた弧に対する円周角が です。 として、加法定理で正弦を計算しましょう。
(3)台形の高さを、中心から二つの底辺までの距離に分ける
底辺の長さは分かっているので、必要なのは高さMNです。 直角三角形OMA、ONDで三平方の定理を使うと、OM、ONが求まります。 Oが台形の内部にあるため、高さは二つの距離の和 です。 差を取らないよう、図と照らして確認してください。
解答
(1)
AB、DCの中点をM、Nとする。 であり、直角三角形OAMで
よって で、ABに対する小さい中心角は 。 また、 より三角形ODCは正三角形なので、DCに対する小さい中心角は である。
Dを含まない弧ABに対する円周角より、
また、等しい弦AD、BCに対する弧は等しいので、弧BCに対する中心角は
よって、。
ナニは 、ヌネは 。
(2)
より、三平方の定理から
Aを含まない弧BDに対する中心角は なので、。 三角形ABDに正弦定理を使うと、
ノは 、ハ・ヒは 、フヘは 。
(3)
三平方の定理より、
Oは台形の内部にあるので、高さは 。 求める面積を とすると、
ホは 、マは 、ミは 。
補足対角線の長さを別の方法で確かめる
BDの水平方向の長さは 、鉛直方向の長さはMNです。 本問では両者が等しく、ともに です。 したがって、三平方の定理から
となり、正弦定理の結果と一致します。
講評
円周角、正弦定理、三平方の定理を組み合わせる図形問題です。 難易度はB、目標時間は15分です。
最初の図が大切です。 「中心Oを内部に含む」という条件を図に反映すれば、円周角の大小や、高さを求める際に距離の和を取ることが判断できます。 (2)の対角線で手が止まっても、(3)は半径と底辺の長さだけで求められます。 解ける設問を先に取り、残りの時間で加法定理の計算を見直しましょう。


問題データ