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【解答・解説】2026年 早稲田大学 商学部(数学型) 数学 第1問

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1

[ア]~[エ]にあてはまる数または式を記述解答用紙の所定欄に記入せよ。

(1)半径 11 の円に,∠A\angle\mathrm{A} が鈍角である鈍角三角形 ABC\mathrm{ABC} が内接している。A\mathrm{A} を含まない弧 BC\mathrm{BC} 上に動点 P\mathrm{P} をとる。点 P\mathrm{P} を含まない弧 AB\mathrm{AB} と 22 つの弦 AP\mathrm{AP},BP\mathrm{BP} で囲まれる部分の面積を DD とする。∠C=α\angle\mathrm{C}=\alpha のとき,DD の最大値を α\alpha を用いて表すと[ア]である。

(2)方程式 x11+17x+5=0x^{11}+17x+5=0 の解を α1,α2,α3,⋯⋯ ,α11\alpha_1,\alpha_2,\alpha_3,\cdots\cdots,\alpha_{11} とする。1111 次の多項式 f(x)f(x) が次の条件(i),(ii)を満たすとき,f(x)=f(x)=[イ]である。

(i)x11x^{11} の係数は 11 である。
(ii)方程式 f(x)=0f(x)=0 は,α12,α22,α32,⋯⋯ ,α112{\alpha_1}^2,{\alpha_2}^2,{\alpha_3}^2,\cdots\cdots,{\alpha_{11}}^2 を解にもつ。

(3)11 辺の長さが 11 の正四面体 ABCD\mathrm{ABCD} を考える。正の整数 nn に対し,4n+14n+1 個の点 P0,P1,P2,⋯⋯ ,P4n\mathrm{P}_0,\mathrm{P}_1,\mathrm{P}_2,\cdots\cdots,\mathrm{P}_{4n} が,次の条件(i),(ii)を満たすとする。

(i)整数 kk(k=0,1,2,⋯⋯ ,n−1k=0,1,2,\cdots\cdots,n-1)に対し,P4k,P4k+1,P4k+2,P4k+3\mathrm{P}_{4k},\mathrm{P}_{4k+1},\mathrm{P}_{4k+2},\mathrm{P}_{4k+3} は,それぞれ辺 AB\mathrm{AB},BC\mathrm{BC},CD\mathrm{CD},DA\mathrm{DA} 上にある。
(ii)P0=A, P4n=B\mathrm{P}_0=\mathrm{A},\ \mathrm{P}_{4n}=\mathrm{B}。

このとき,

∑i=04n−1PiPi+1\sum_{i=0}^{4n-1}\mathrm{P}_i\mathrm{P}_{i+1}

のとりうる値の最小値を nn を用いて表すと[ウ]である。

(4)nn を 33 以上の整数とする。点 O\mathrm{O} を中心とする半径 33 の球面上に nn 個の頂点をもつ正 nn 角形 A1A2A3⋯An\mathrm{A}_1\mathrm{A}_2\mathrm{A}_3\cdots\mathrm{A}_n を考える。点 O\mathrm{O} から正 nn 角形 A1A2A3⋯An\mathrm{A}_1\mathrm{A}_2\mathrm{A}_3\cdots\mathrm{A}_n を含む平面に下ろした垂線を OH\mathrm{OH} とする。OH=2\mathrm{OH}=2 のとき,1≦i<j≦n1\leqq i<j\leqq n である i, ji,\ j に対する内積 OAi→⋅OAj→\overrightarrow{\mathrm{OA}_i}\cdot\overrightarrow{\mathrm{OA}_j} の総和

∑i=1n−1(∑j=i+1nOAi→⋅OAj→)\sum_{i=1}^{n-1}\left(\sum_{j=i+1}^{n}\overrightarrow{\mathrm{OA}_i}\cdot\overrightarrow{\mathrm{OA}_j}\right)

を nn を用いて表すと[エ]である。

重要知識と着眼点

(1)動く部分だけを取り出し、高さが最大になる位置を探す

三角形の面積の求め方

  1. 2辺 a,ba,b とその間の角 θ\theta が分かるとき、S=12absin⁡θS=\dfrac12ab\sin\theta。
  2. 3辺の長さが分かるとき、余弦定理で cos⁡θ\cos\theta を求める → sin⁡θ=1−cos⁡2θ\sin\theta=\sqrt{1-\cos^2\theta} → 面積公式に代入する。
  3. 頂点の座標が (0,0),(a,b),(c,d)(0,0),(a,b),(c,d) のとき、S=12∣ad−bc∣S=\dfrac12|ad-bc|。原点が頂点でなければ、1つの頂点が原点になるように平行移動する。
  4. 3辺の長さ a,b,ca,b,c と外接円の半径 RR が分かるとき、S=abc4RS=\dfrac{abc}{4R}。

図形 DD は、弦 AB\mathrm{AB} で2つに分けられます。
弧 AB\mathrm{AB} と弦 AB\mathrm{AB} で囲まれた弓形と、三角形 ABP\mathrm{ABP} です。
弓形は P\mathrm{P} によらないので、P\mathrm{P} を動かして変わるのは三角形 ABP\mathrm{ABP} の面積だけです。
底辺 AB\mathrm{AB} は一定なので、P\mathrm{P} と直線 AB\mathrm{AB} の距離(高さ)が最大になる位置を探せば十分です。

円周上で直線 AB\mathrm{AB} から最も遠い点は、中心 O\mathrm{O} を通り AB\mathrm{AB} に垂直な直線と円の交点のうち、AB\mathrm{AB} から遠い方です。
ただし、P\mathrm{P} が動けるのは A\mathrm{A} を含まない弧 BC\mathrm{BC} 上だけです。
その点が本当に弧 BC\mathrm{BC} 上にあるかを確かめる必要があり、ここで「∠A\angle\mathrm{A} が鈍角」という条件を使います。

∠C=α\angle\mathrm{C}=\alpha は弧 AB\mathrm{AB} に対する円周角なので、中心角 ∠AOB=2α\angle\mathrm{AOB}=2\alpha に直せます。
半径が 11 なので、弓形の面積は「扇形 OAB\mathrm{OAB} − 三角形 OAB\mathrm{OAB}」として、上の公式1で計算できます。
扇形の面積を 12r2θ\dfrac12r^2\theta で計算するので、角 α\alpha は弧度法で扱います。

半径1の円に内接する三角形ABCと、弧BC上の点P。Cを含まない弧ABと弦AP、BPで囲まれた部分を塗っている。PはOを通りABに垂直な直線と円の交点で、Pと直線ABの距離は1+cosα。中心角AOBは2α
DD が最大になるときの図形(α=40∘\alpha=40^\circ の例)

(2)解の2乗を解にもつ方程式は、xx と −x-x を代入した式の積から作る

多項式の因数の見つけ方(因数定理)

多項式 P(x)P(x) について、P(a)=0P(a)=0   ⟺  \iff P(x)P(x) は x−ax-a を因数にもつ。

各解 αk\alpha_k を具体的に求める必要はありません。
まず f(x)f(x) を解を使った積の形で書き、そこから解を使わない式に直します。
因数定理から、x11+17x+5=(x−α1)⋯(x−α11)x^{11}+17x+5=(x-\alpha_1)\cdots(x-\alpha_{11})、f(x)=(x−α12)⋯(x−α112)f(x)=(x-{\alpha_1}^2)\cdots(x-{\alpha_{11}}^2) と書けます。

ここで f(x)f(x) の xx に x2x^2 を代入すると、各因数が x2−αk2=(x−αk)(x+αk)x^2-{\alpha_k}^2=(x-\alpha_k)(x+\alpha_k) と分解できます。
(x−αk)(x-\alpha_k) をすべてかけたものはもとの方程式の左辺そのものです。
(x+αk)(x+\alpha_k) をすべてかけたものも、左辺の xx に −x-x を代入した式から作れます。
「xx と −x-x を代入した式をかける」のは、解を2乗した方程式を作るときの定番の方法です。

なお、f(x)f(x) が1つに決まるには、α12,…,α112{\alpha_1}^2,\ldots,{\alpha_{11}}^2 がすべて異なる必要があります。
答案ではこの点も確認します。

(3)折れ線を展開図の上でまっすぐにする

座標平面上の2点間の距離の求め方

2点 (x1,y1),(x2,y2)(x_1,y_1),(x_2,y_2) の間の距離は、(x1−x2)2+(y1−y2)2\sqrt{(x_1-x_2)^2+(y_1-y_2)^2}。

P4k\mathrm{P}_{4k} と P4k+1\mathrm{P}_{4k+1} は辺 AB\mathrm{AB} と辺 BC\mathrm{BC} 上にあるので、線分 P4kP4k+1\mathrm{P}_{4k}\mathrm{P}_{4k+1} は面 ABC\mathrm{ABC} 上にあります。
同じように、続く線分は面 BCD\mathrm{BCD}、CDA\mathrm{CDA}、DAB\mathrm{DAB} 上にあります。
つまり、この折れ線はすべて正四面体の表面上にあり、4つの面を順にたどります。

表面上の経路の長さは、展開図で考えるのが定石です。
たどる順に面を辺で開いていくと、正三角形が帯状に並びます。
折れ線の長さの和は展開図上の折れ線の長さに等しく、両端を結ぶ線分の長さ以上です。
最後に、その線分が実際に各辺を順に通ること、つまり最小値が実現できることを確かめます。

(4)内積の総和は、和のベクトルの長さの2乗に現れる

ベクトルの長さの扱い方

図形として長さを考える。計算するときは2乗して内積を使う。
∣a⃗+b⃗∣2=∣a⃗∣2+2a⃗⋅b⃗+∣b⃗∣2|\vec a+\vec b|^2=|\vec a|^2+2\vec a\cdot\vec b+|\vec b|^2。

∣a⃗+b⃗∣2|\vec a+\vec b|^2 を展開すると、2a⃗⋅b⃗2\vec a\cdot\vec b が現れます。
同じように ∣OA1→+⋯+OAn→∣2\left|\overrightarrow{\mathrm{OA}_1}+\cdots+\overrightarrow{\mathrm{OA}_n}\right|^2 を展開すると、異なる2つのベクトルの内積がすべて2回ずつ現れます。
そこで、求める総和を和のベクトルの長さから計算します。

和のベクトルは、正 nn 角形の中心を経由すると簡単になります。
HAi=32−22=5\mathrm{HA}_i=\sqrt{3^2-2^2}=\sqrt5 はすべて等しいので、H\mathrm{H} は正 nn 角形の中心です。
中心から各頂点へのベクトルの和は 0⃗\vec0 なので、和のベクトルは nOH→n\overrightarrow{\mathrm{OH}} になります。

解答

(1)

円の中心を O\mathrm{O} とし、角は弧度法で表す。
∠A\angle\mathrm{A} が鈍角なので、∠B\angle\mathrm{B} と α=∠C\alpha=\angle\mathrm{C} は鋭角で、∠A>∠B\angle\mathrm{A}>\angle\mathrm{B} である。

P\mathrm{P} は C\mathrm{C} を含む方の弧 AB\mathrm{AB} 上にあるから、P\mathrm{P} を含まない弧 AB\mathrm{AB} は、C\mathrm{C} を含まない弧 AB\mathrm{AB} である。
円周角の定理より、この弧に対する中心角は ∠AOB=2α\angle\mathrm{AOB}=2\alpha で、2α<π2\alpha<\pi である。
弓形と P\mathrm{P} は直線 AB\mathrm{AB} に関して反対側にあるので、DD は、この弧と弦 AB\mathrm{AB} で囲まれた弓形と、三角形 ABP\mathrm{ABP} を合わせた面積である。

弓形の面積は、P\mathrm{P} によらず

12⋅12⋅2α−12⋅12⋅sin⁡2α=α−sin⁡αcos⁡α.\frac12\cdot1^2\cdot2\alpha-\frac12\cdot1^2\cdot\sin2\alpha=\alpha-\sin\alpha\cos\alpha.

次に、三角形 ABP\mathrm{ABP} の面積を考える。
AB\mathrm{AB} の中点を M\mathrm{M} とすると、OM⊥AB\mathrm{OM}\perp\mathrm{AB}、∠AOM=α\angle\mathrm{AOM}=\alpha だから、

AB=2sin⁡α,OM=cos⁡α.\mathrm{AB}=2\sin\alpha,\qquad \mathrm{OM}=\cos\alpha.

2α<π2\alpha<\pi より、O\mathrm{O} は直線 AB\mathrm{AB} に関して弓形と反対側、つまり P\mathrm{P} と同じ側にある。
P\mathrm{P} と直線 AB\mathrm{AB} の距離を hh とする。
hh は、O\mathrm{O} と直線 AB\mathrm{AB} の距離 cos⁡α\cos\alpha と、P\mathrm{P} と「O\mathrm{O} を通り AB\mathrm{AB} に平行な直線」との距離の和以下である。
後者は OP=1\mathrm{OP}=1 以下なので、

h≦1+cos⁡α.h\leqq1+\cos\alpha.

等号が成り立つのは、直線 MO\mathrm{MO} と円の交点のうち M\mathrm{M} から遠い方の点 N\mathrm{N} に P\mathrm{P} が一致するときに限る。

N\mathrm{N} が A\mathrm{A} を含まない弧 BC\mathrm{BC} 上にあることを確かめる。
C\mathrm{C} を含む弧 AB\mathrm{AB} を A\mathrm{A} から B\mathrm{B} までたどると、中心角で測って、C\mathrm{C} までが 2∠B2\angle\mathrm{B}、B\mathrm{B} までが 2π−2α2\pi-2\alpha である。
N\mathrm{N} はこの弧の中点なので、N\mathrm{N} までは π−α=∠A+∠B\pi-\alpha=\angle\mathrm{A}+\angle\mathrm{B} である。
∠A>∠B\angle\mathrm{A}>\angle\mathrm{B} だから 2∠B<∠A+∠B<2π−2α2\angle\mathrm{B}<\angle\mathrm{A}+\angle\mathrm{B}<2\pi-2\alpha となり、N\mathrm{N} は C\mathrm{C} と B\mathrm{B} の間、すなわち A\mathrm{A} を含まない弧 BC\mathrm{BC} 上にある。

よって、三角形 ABP\mathrm{ABP} の面積は P=N\mathrm{P}=\mathrm{N} のとき最大で、最大値は

12⋅2sin⁡α⋅(1+cos⁡α)=sin⁡α+sin⁡αcos⁡α.\frac12\cdot2\sin\alpha\cdot(1+\cos\alpha)=\sin\alpha+\sin\alpha\cos\alpha.

したがって、DD の最大値は

(α−sin⁡αcos⁡α)+(sin⁡α+sin⁡αcos⁡α)=α+sin⁡α.\begin{aligned} &(\alpha-\sin\alpha\cos\alpha)+(\sin\alpha+\sin\alpha\cos\alpha)\\ &\quad=\alpha+\sin\alpha. \end{aligned}

ア:α+sin⁡α\alpha+\sin\alpha

補足鈍角の条件を使った場所

条件 ∠A>∠B\angle\mathrm{A}>\angle\mathrm{B} がないと、N\mathrm{N} が弧 CA\mathrm{CA} 側に来て、P\mathrm{P} が N\mathrm{N} に届かないことがあります。
その場合、最大値は弧 BC\mathrm{BC} の端で考える必要があり、答えは変わります。
∠A\angle\mathrm{A} が鈍角なら必ず ∠A>∠B\angle\mathrm{A}>\angle\mathrm{B} なので、この心配はありません。

補足別の分け方で確かめる

P=N\mathrm{P}=\mathrm{N} のとき、O\mathrm{O} は図形 DD の内部にあります。
DD を扇形 OAB\mathrm{OAB} と三角形 OBN\mathrm{OBN}、ONA\mathrm{ONA} に分けると、∠BON=∠NOA=π−α\angle\mathrm{BON}=\angle\mathrm{NOA}=\pi-\alpha なので、

α+12sin⁡(π−α)+12sin⁡(π−α)=α+sin⁡α\alpha+\frac12\sin(\pi-\alpha)+\frac12\sin(\pi-\alpha)=\alpha+\sin\alpha

となり、一致します。

(2)

g(x)=x11+17x+5g(x)=x^{11}+17x+5 とおく。
α1,…,α11\alpha_1,\ldots,\alpha_{11} は g(x)=0g(x)=0 の11個の解だから、因数定理より

g(x)=(x−α1)(x−α2)⋯(x−α11).g(x)=(x-\alpha_1)(x-\alpha_2)\cdots(x-\alpha_{11}).

αk2{\alpha_k}^2 がすべて異なること

g(x)=0g(x)=0 が重解 β\beta をもつとすると、g(β)=0g(\beta)=0 かつ g′(β)=0g'(\beta)=0 である。
g′(β)=11β10+17=0g'(\beta)=11\beta^{10}+17=0 より β10=−1711\beta^{10}=-\dfrac{17}{11} で、これを g(β)=β⋅β10+17β+5=0g(\beta)=\beta\cdot\beta^{10}+17\beta+5=0 に代入すると 17011β+5=0\dfrac{170}{11}\beta+5=0、つまり β=−1134\beta=-\dfrac{11}{34} となる。
これは実数なので β10>0\beta^{10}>0 となり、β10=−1711\beta^{10}=-\dfrac{17}{11} に矛盾する。
よって α1,…,α11\alpha_1,\ldots,\alpha_{11} はすべて異なる。

また、g(x)+g(−x)=10g(x)+g(-x)=10 だから、g(β)=g(−β)=0g(\beta)=g(-\beta)=0 となる β\beta はない。
よって、αj=−αk\alpha_j=-\alpha_k となることもない。
αj2=αk2{\alpha_j}^2={\alpha_k}^2 は αj=±αk\alpha_j=\pm\alpha_k と同じなので、α12,…,α112{\alpha_1}^2,\ldots,{\alpha_{11}}^2 はすべて異なる。

したがって、f(x)=0f(x)=0 は異なる11個の解 αk2{\alpha_k}^2 をもち、x11x^{11} の係数が 11 の11次式だから、因数定理より

f(x)=(x−α12)(x−α22)⋯(x−α112).f(x)=(x-{\alpha_1}^2)(x-{\alpha_2}^2)\cdots(x-{\alpha_{11}}^2).

f(x)f(x) を求める

xx に x2x^2 を代入すると、

f(x2)=∏k=111(x2−αk2)=∏k=111(x−αk)⋅∏k=111(x+αk).f(x^2)=\prod_{k=1}^{11}(x^2-{\alpha_k}^2)=\prod_{k=1}^{11}(x-\alpha_k)\cdot\prod_{k=1}^{11}(x+\alpha_k).

ここで、

∏k=111(x+αk)=(−1)11∏k=111(−x−αk)=−g(−x)\prod_{k=1}^{11}(x+\alpha_k)=(-1)^{11}\prod_{k=1}^{11}(-x-\alpha_k)=-g(-x)

だから、

f(x2)=−g(x)g(−x)=−(x11+17x+5)(−x11−17x+5)=(x11+17x)2−25=x22+34x12+289x2−25.\begin{aligned} f(x^2)&=-g(x)g(-x)\\ &=-(x^{11}+17x+5)(-x^{11}-17x+5)\\ &=(x^{11}+17x)^2-25\\ &=x^{22}+34x^{12}+289x^2-25. \end{aligned}

両辺の係数を比べて、

イ:x11+34x6+289x−25x^{11}+34x^6+289x-25

補足定数項と係数で確かめる

解と係数の関係から、g(x)=0g(x)=0 の解の積は α1α2⋯α11=−5\alpha_1\alpha_2\cdots\alpha_{11}=-5 です。
よって f(0)=−α12⋯α112=−(−5)2=−25f(0)=-{\alpha_1}^2\cdots{\alpha_{11}}^2=-(-5)^2=-25 で、定数項と一致します。

また、g(x)g(x) には x10x^{10}、x9x^9 の項がないので、解の和も、2つずつの積の和も 00 です。
よって α12+⋯+α112=02−2⋅0=0{\alpha_1}^2+\cdots+{\alpha_{11}}^2=0^2-2\cdot0=0 となり、f(x)f(x) に x10x^{10} の項がないことと一致します。

(3)

各 kk について、P4k\mathrm{P}_{4k} と P4k+1\mathrm{P}_{4k+1} は面 ABC\mathrm{ABC} 上、P4k+1\mathrm{P}_{4k+1} と P4k+2\mathrm{P}_{4k+2} は面 BCD\mathrm{BCD} 上、P4k+2\mathrm{P}_{4k+2} と P4k+3\mathrm{P}_{4k+3} は面 CDA\mathrm{CDA} 上、P4k+3\mathrm{P}_{4k+3} と P4k+4\mathrm{P}_{4k+4} は面 DAB\mathrm{DAB} 上にある(P4n=B\mathrm{P}_{4n}=\mathrm{B} も辺 AB\mathrm{AB} 上にある)。
三角形の面は凸なので、各線分 PiPi+1\mathrm{P}_i\mathrm{P}_{i+1} はその面に含まれる。

面 ABC\mathrm{ABC}、BCD\mathrm{BCD}、CDA\mathrm{CDA}、DAB\mathrm{DAB}、ABC\mathrm{ABC}、⋯\cdots を、共有する辺 BC\mathrm{BC}、CD\mathrm{CD}、DA\mathrm{DA}、AB\mathrm{AB}、⋯\cdots で順につないで平面上に広げる。
座標平面上で A(0,0)\mathrm{A}(0,0)、B(1,0)\mathrm{B}(1,0)、C(12,32)\mathrm{C}\left(\dfrac12,\dfrac{\sqrt3}2\right) とすると、続く面の頂点は D(32,32)\mathrm{D}\left(\dfrac32,\dfrac{\sqrt3}2\right)、A(1,3)\mathrm{A}(1,\sqrt3)、B(2,3)\mathrm{B}(2,\sqrt3) に移る。
4面で辺 AB\mathrm{AB} は (1,3)(1,\sqrt3) だけ平行移動した位置に移るので、これを nn 回くり返すと、4n4n 枚の正三角形が、4点

(0,0),(1,0),(n+1,3n),(n,3n)(0,0),\quad(1,0),\quad(n+1,\sqrt3n),\quad(n,\sqrt3n)

を頂点とする平行四辺形をすき間なく埋める。

正四面体の面ABC、BCD、CDA、DABを順に辺で開いた展開図。n=2のとき正三角形8枚が平行四辺形に並び、始点AのP0から終点BのP8へ引いた直線が各辺と順に交わる
n=2n=2 のときの展開図と最短の折れ線

Pi\mathrm{P}_i が移る点を Qi\mathrm{Q}_i とすると、Q0=(0,0)\mathrm{Q}_0=(0,0)、Q4n=(n+1,3n)\mathrm{Q}_{4n}=(n+1,\sqrt3n) で、展開しても各面の中の長さは変わらないから QiQi+1=PiPi+1\mathrm{Q}_i\mathrm{Q}_{i+1}=\mathrm{P}_i\mathrm{P}_{i+1} である。
よって、

∑i=04n−1PiPi+1=∑i=04n−1QiQi+1≧Q0Q4n=(n+1)2+3n2=4n2+2n+1.\begin{aligned} \sum_{i=0}^{4n-1}\mathrm{P}_i\mathrm{P}_{i+1}&=\sum_{i=0}^{4n-1}\mathrm{Q}_i\mathrm{Q}_{i+1}\geqq\mathrm{Q}_0\mathrm{Q}_{4n}\\ &=\sqrt{(n+1)^2+3n^2}=\sqrt{4n^2+2n+1}. \end{aligned}

等号が成り立つ点の選び方があることを示す。
線分 Q0Q4n\mathrm{Q}_0\mathrm{Q}_{4n} は平行四辺形の対角線なので、平行四辺形に含まれる。
展開図の中の辺 AB\mathrm{AB}、BC\mathrm{BC}、CD\mathrm{CD}、DA\mathrm{DA} が移った線分は、どれも平行四辺形の左右の辺を結び、平行四辺形を下側と上側に分ける。
対角線は下端の頂点 (0,0)(0,0) から上端の頂点 (n+1,3n)(n+1,\sqrt3n) へ向かうので、これらの線分と下から順に交わる。
その交点を Q1,…,Q4n−1\mathrm{Q}_1,\ldots,\mathrm{Q}_{4n-1} とし、対応する辺上の点を P1,…,P4n−1\mathrm{P}_1,\ldots,\mathrm{P}_{4n-1} とすると、条件(i)(ii)を満たし、和は Q0Q4n\mathrm{Q}_0\mathrm{Q}_{4n} に等しい。

ウ:4n2+2n+1\sqrt{4n^2+2n+1}

補足n=1 の場合を正四面体の上で確かめる

n=1n=1 のとき、展開図の直線と各辺の交点から、BP1=23\mathrm{BP}_1=\dfrac23、P2\mathrm{P}_2 は辺 CD\mathrm{CD} の中点、DP3=13\mathrm{DP}_3=\dfrac13 となります。
面 ABC\mathrm{ABC} で余弦定理を使うと、AP12=1+49−2⋅23⋅12=79\mathrm{AP}_1^2=1+\dfrac49-2\cdot\dfrac23\cdot\dfrac12=\dfrac79 より AP1=73\mathrm{AP}_1=\dfrac{\sqrt7}3 です。
同様に P1P2=P2P3=76\mathrm{P}_1\mathrm{P}_2=\mathrm{P}_2\mathrm{P}_3=\dfrac{\sqrt7}6、P3B=73\mathrm{P}_3\mathrm{B}=\dfrac{\sqrt7}3 となり、和は 7\sqrt7 です。
これは 4⋅12+2⋅1+1=7\sqrt{4\cdot1^2+2\cdot1+1}=\sqrt7 と一致します。

(4)

OH\mathrm{OH} は平面に垂直だから、各 ii について三角形 OHAi\mathrm{OHA}_i は直角三角形で、

HAi=OAi2−OH2=9−4=5.\mathrm{HA}_i=\sqrt{\mathrm{OA}_i^2-\mathrm{OH}^2}=\sqrt{9-4}=\sqrt5.

よって、H\mathrm{H} はすべての頂点から等距離にあり、正 nn 角形の中心である。

v⃗=HA1→+HA2→+⋯+HAn→\vec v=\overrightarrow{\mathrm{HA}_1}+\overrightarrow{\mathrm{HA}_2}+\cdots+\overrightarrow{\mathrm{HA}_n} とおく。
H\mathrm{H} を中心に平面を 2πn\dfrac{2\pi}{n} だけ回転すると、各頂点は隣の頂点に移るので、v⃗\vec v は自分自身に移る。
n≧3n\geqq3 より 0<2πn<2π0<\dfrac{2\pi}n<2\pi だから、この回転で変わらないベクトルは 0⃗\vec0 だけである。
よって v⃗=0⃗\vec v=\vec0 で、

∑i=1nOAi→=∑i=1n(OH→+HAi→)=nOH→.\sum_{i=1}^{n}\overrightarrow{\mathrm{OA}_i}=\sum_{i=1}^{n}\left(\overrightarrow{\mathrm{OH}}+\overrightarrow{\mathrm{HA}_i}\right)=n\overrightarrow{\mathrm{OH}}.

求める総和を TT とする。
和のベクトルの長さの2乗を展開すると、

∣∑i=1nOAi→∣2=∑i=1n∣OAi→∣2+2T.\left|\sum_{i=1}^{n}\overrightarrow{\mathrm{OA}_i}\right|^2=\sum_{i=1}^{n}\left|\overrightarrow{\mathrm{OA}_i}\right|^2+2T.

左辺は ∣nOH→∣2=4n2|n\overrightarrow{\mathrm{OH}}|^2=4n^2、右辺の第1項は 9n9n だから、

4n2=9n+2TよりT=4n2−9n2.4n^2=9n+2T\qquad\text{より}\qquad T=\frac{4n^2-9n}{2}.

エ:4n2−9n2\dfrac{4n^2-9n}{2}

補足正方形の場合で確かめる

OH→⊥HAi→\overrightarrow{\mathrm{OH}}\perp\overrightarrow{\mathrm{HA}_i} なので、OAi→⋅OAj→=4+HAi→⋅HAj→\overrightarrow{\mathrm{OA}_i}\cdot\overrightarrow{\mathrm{OA}_j}=4+\overrightarrow{\mathrm{HA}_i}\cdot\overrightarrow{\mathrm{HA}_j} です。
n=4n=4 なら、隣り合う4組では HAi→⋅HAj→=0\overrightarrow{\mathrm{HA}_i}\cdot\overrightarrow{\mathrm{HA}_j}=0、向かい合う2組では −5-5 です。
総和は 4⋅4+2⋅(4−5)=144\cdot4+2\cdot(4-5)=14 で、4⋅16−362=14\dfrac{4\cdot16-36}{2}=14 と一致します。

問題データ

主分野
ベクトル
難易度の目安
B(標準)
目標時間
25分

講評

平面図形、多項式、空間図形、ベクトルから1問ずつ出題された、答えだけを記入する形式の小問集合です。
途中の式を書く欄がないので、最後まで正確に計算することが大切です。
解き終えたら、特別な場合を代入して答えを確かめる習慣をつけましょう。

(4)は、内積の総和を ∣OA1→+⋯+OAn→∣2\left|\overrightarrow{\mathrm{OA}_1}+\cdots+\overrightarrow{\mathrm{OA}_n}\right|^2 の展開に結びつければ、短い計算で終わります。
このセットの中では最も取りやすいので、確実に得点したいところです。

(2)は、g(x)g(−x)g(x)g(-x) を作る方法を知っているかどうかで、かかる時間が大きく変わります。
知らなくても、「x2−αk2=(x−αk)(x+αk)x^2-{\alpha_k}^2=(x-\alpha_k)(x+\alpha_k)」と因数分解する発想から導けます。
解を使って新しい方程式を作る手順は、解と係数の関係とあわせて身につけておきましょう。

(1)は、図形 DD を「弓形+三角形」に分ければ、高さを最大にする問題に帰着します。
答えだけなら直感で α+sin⁡α\alpha+\sin\alpha にたどり着けますが、最大にする点が P\mathrm{P} の動ける範囲にあるかの確認を忘れないでください。
問題文の「∠A\angle\mathrm{A} が鈍角」は、まさにこの確認のための条件です。
条件が何のために置かれているかを考える姿勢は、記述問題でも役立ちます。

差がつきやすいのは(3)です。
折れ線の各線分が正四面体の面の上にあると気づければ、展開図で直線にするという定石が使えます。
展開図をかくと、44 枚の正三角形で平行四辺形ができ、それが nn 回くり返されることが見えてきます。
本番では、n=1n=1 の場合だけでも展開図を正確にかき、答えが 7\sqrt7 になることを確かめるとよいでしょう。

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